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大分県産豚>細やかな心遣いで満たされた、大規模農場。

年間2万頭のSPF豚を出荷し、13棟の豚舎をもつ『安岐ファーム』。 農場オリジナルのアイデアと徹底した管理体制で、安心でおいしい豚を育てています。

[生産者インタビュー]

大分県 国東市

安岐ファーム 場長 川野 高明さん

※川野高明さんは取材時の農場長で、現在は中山章三さんが農場長をされています。

 

健康なのはお墨付き、安心して選べるSPF豚。

CO・OPおおいたで、産直豚の約7割を出荷している安岐ファーム。
「旨味とコクがありますね」「豚特有の臭みがなくて、食べやすい!」「モチモチっとした柔らかい食感が好きです」「ジューシーな脂がたまりません!」と、組合員さんからの人気も上々です。
おいしくて安心な豚を、たくさん計画的に出荷すること。そのために、どんな取り組みをされているのでしょう。農場長の川野高明さんに、お話を聞きました。

まずは、一番気になっていた質問です。SPF豚って、一体どんな豚のことでしょう?「決められた5種類の、病気の菌を持っていない豚のことです」と川野さん。つまり、“健康なのはお墨付きの豚”というわけですね。
さらにうれしいことに、薬を与える回数が少なくてすむそうです。「病原菌がないということは、特定の抗生物質やワクチンを投与しなくてもいいのです」。これは安心!病気も薬も少ない豚は発育がよく、もちろん、肉質もよくなるそうですよ。

そんなSPF豚を取り扱うだけあって、安岐ファームには、かなり入念な管理体制が敷かれています。従業員はもちろん、豚舎に入る人は誰でも全身にシャワーを浴びて、頭から足まできれいに洗います。さらに、専用の作業着に着替え、靴下も靴も履きかえるのです。

「外部からの病原菌が入ってこないよう、人や機材、車などの出入りには、かなりの制限をしているんですよ」。特に2010年に口蹄疫が発生してからは、一層厳しくなったとか。それだけクリーンな環境の中で育てられている豚と知って、安心感が高まります。それでは、いよいよ豚舎に向かいます。

13棟の豚舎を持つ、県内有数の大規模養豚場。

安岐ファームは、大分県内でも有数の大きさを誇る養豚場です。「豚舎は、豚の成長に合わせて細かく5種類に分かれているんですよ」。

離乳後の母豚を休ませて、発情を待ち、種付けをする休息舎。妊娠した母豚を育てる妊娠舎。授乳中の母豚と子豚が過ごす分娩舎が2棟。乳離れした子豚を育てる離乳舎が2棟。出荷するまでの豚を育てる肥育舎は7棟。

きっちりと区分けされた豚舎。それだけ細かく仕切る必要があると思うと、豚を育てるという仕事が、一筋縄ではいかないことが実感できます。

子豚はできるだけ長く、母豚と過ごしています。

まずは分娩舎から案内してもらいました。産まれたばかりの、愛くるしい子豚たちがたくさん!母豚一頭ごとに仕切られた部屋の中に大きな母豚が横たわり、子豚たちが一生懸命おっぱいに吸いついています。生後10日くらいの子豚はピンク色!

「子豚は寒がりなんです。でも、母豚は暑さに弱い。だから、赤外線で部屋の一部を暖かくしているんですよ」。おっぱいを飲んでお腹いっぱいになったら、暖かい場所に集まってすやすやと眠るんですね。なんとも微笑ましい光景です。

「出産してから、母豚と子豚が一緒にいる期間は22日間です。以前は17日でしたが、長く一緒にいられるようにしたんですよ」。この時期は、身体の基礎を作る一番大切な時期。できるだけ母豚のおっぱいをたくさん与えるようにしています。
「スムーズに乳離れができるように、離乳食もバランスよく与えています」。離乳舎へ移す時に、子豚にストレスができるだけかからないようにしているそうです。生まれた時は1.6kg前後。ここを離れる時は、6kgぐらいに成長しています。

3年に8〜9回のお産。お母さん豚、がんばれ!

さてここで、たくさんの子豚を抱えた母豚にクローズアップ。
「母豚は、肉豚にはならないんですよ」と川野さん。母豚はずっと母豚として、子どもを産み続けます。3年間で8~9回妊娠するそう。健康で体力がなければ、それだけのお産はできません。
かといって、母豚が太りすぎても、子豚の肉質や体力が落ちてしまうのだとか。「母豚は、肉豚の餌とは配合を変えて体調を管理しています。カロリーは抑えて、栄養価の高い餌を与えているんですよ」。健康な母豚から、健康な子豚が生まれるのです。

そして、母豚から生まれた子豚は、オスもメスも肉豚になります。メスだから母豚に…ということはありません。「純粋な血統を守るため、母豚は必ず種豚場から仕入れてきます」。身体ができあがったら種付けして、妊娠から出産までがおよそ114日。出産後に子豚が離乳したら、そこから1週間後にまた種付けというサイクルです。

わんぱく盛りで、元気いっぱいの子豚たち。

次は離乳舎です。子豚の顔つきにはまだあどけなさが残っていますが、ずいぶん成長していますね。「全部で450頭前後の子豚がいるんですよ。24の部屋に仕切り、日齢や大きさをある程度そろえています」。ここでは70日齢、体重でいうと30kgくらいまで育てるそうです。

好奇心も旺盛で、ちょろちょろと動き回ります。しかし、まだまだ子豚なので、川野さんたちが環境に気を配っています。「分娩舎と離乳舎はウインドレスで、窓をつけていません。子豚に最適な気温や湿度、明るさを私たちの手で調整しています」。

もちろん、肉質の決め手となる餌も大切。「タンパク質やビタミン、カルシウムなどを配合して、発育の段階に応じて餌の内容も細かく変えているんですよ」。適度な脂肪と、臭みのないクリアな味わい、締まりのある肉質のためにも、餌と環境を整えることが、何より重要なのですね。

安岐ファームのオリジナル敷料で、快適に。

肥育舎に移ると、しっかりと肉付きのいい豚たちの姿が。産まれたばかりの頃は、ポケットに入るくらい小さかったのですが、半年足らずでこんなに成長するとは!もうすっかり大人です。

「ここで豚は、100~110日間ほどを過ごします。出荷するのは生後およそ170~180日で、重さは114kg~115kgが目安です」。やはり豚にも適性体重があるようで、痩せすぎも、太りすぎもいけません。脂肪が増えると、肉質が落ちることもあるとか。「皮下脂肪の厚さは、2.5センチ以下という基準もあります」。ちょうどよい脂がのった時期に、出荷されるのですね。

「ここまで育てあげた豚です。病気にかからないよう、とにかく細心の注意を払っているんですよ」。川野さんは豚が過ごす環境にも気を配っています。

柵の手前にあるのは、安岐ファーム自慢の敷料です。「おがくずに、竹林から採取した土壌菌を米ぬかで培養したものを、混合しています」。この敷料の土壌菌が、尿と糞を吸収して発酵を繰り返します。発酵すると床が暖かくなるので、豚がお腹を冷やしません。「この敷料を利用するようになって、下痢や病気が少なくなりました。匂いも吸収して、豚舎の良好な環境維持を応援してくれる、スグレモノです!」。もちろん、床の清掃管理も、豚にストレスを与えないために欠かせません。

そして、窓はセミウインドレスタイプ。必要に応じて自然の風や光を調整しています。寒い時はカーテンを閉め、さわやかな気候の時はカーテンを開けて、風が心地よく通るように。夏はファンを回してできるだけ涼しくし、適温に整えています。

安心でおいしい豚肉を、いつでも私たちの元へ。

安岐ファームがあるのは、大分県国東市の東部。緑に溢れ、周囲にはさまざまな神社仏閣があり、風光明媚な景色が広がっています。

ここから出荷される豚の数は、多い時で1日100頭、年間にすると約2万頭にもなります。「よい肉をコンスタントに生産し続けるために、13名のスタッフで一丸となって、日々心血を注いで頑張っています」。豊かな自然と、川野さんたちの愛情たっぷりに育てられた豚。コープおおいたを代表する産直豚として、組合員さんたちの毎日の食卓に届けられています。

※このページの情報は2013年取材当時のものです。
 作成時から情報が変更している場合があります。

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