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大西海ファームの大西海SPF豚>くさみが少なくて、やわらかい。

渦潮で名高い観光名所、西海橋で知られる長崎県西海市。大西海ファームはその郊外に豚舎を構えています。肥育されている豚はおよそ1万7,000頭あまり。大規模な農場なので肥育管理にコンピュータなどを取り入れるなど合理化を図りながらも、生産者のみなさんが、細部にまで心配りをしながら大切に育てています。

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[生産者インタビュー]

長崎県 西海市

有限会社大西海ファーム 場長 辻岳 智さん

※辻岳智さんは取材時の農場長で、現在は田口利治さんが農場長をされています。

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病原菌を持たない豚を健康に育てる

まず、大西海SPF豚の商品名についている“SPF”についてお聞きしました。「SPF豚というのは、Specific(特定の)Pathogen(病原菌)Free(いない)の頭文字をとって略したもの。豚がかかりやすい5つの特定疾患の病原菌を持っていない豚のことをこう呼びます。もともと病原菌を持たない豚を健康に育てているので、抗生物質の投与も最小限でおさえられるんですよ」

なるほど、そんな意味なのですね。

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このため、大西海ファームでは厳しい防疫対策がとられていて、来訪者はもちろん、肥育にあたっているスタッフも、豚舎に入るときにはシャワーを浴び、下着まで着替えることが必須になっています。これまでにもいくつかの産地や工場を訪れたことはありますが、シャワーはともかく下着まで着替えるという経験は初めて。驚かされたのと同時に、病気を防ぐことに細心の注意を払っていることに感心させられました。

暖かな子豚たちの寝床

「じゃあ、早速豚舎に案内しますので、実際に見てください」という辻岳さんに、まず案内されたのは、生まれたばかりの豚を母親が育てている豚舎。片手で簡単に持ち上げられそうな子豚たちが、母親のおっぱいを一生懸命吸っていました。

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ふと子豚たちの“寝床”のほうを見ると、何やら赤いライトのようなものがついています。「あれは何ですか?」という質問に辻岳さんは「赤外線のヒーターを当てているんですよ。子豚たちが育つには、ある程度、暖かくしてあげなければなりませんから」と説明してくださいました。なるほど、おなかがいっぱいになった子豚たちが、ヒーターの下で気持ちよさそうに眠っています。

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豚にとって快適な環境をつくるために

次に向かったのは離乳舎です。まだ身体が小さい豚が過ごすところですが、豚舎の中は暑さを感じる温度です。「先ほども言いましたが、子どもの豚は暖かいところで育てなければなりません。離乳舎の気温は30度で湿度も80%あります」

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しかしそれも子豚が成長し、出荷までを過ごす肥育舎になると、まったく違った環境づくりが必要になってくるそうです。

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「大きくなった豚は暑さに弱いので、涼しい環境をつくってあげなければなりません。うちの豚舎は強制換気でファンを回していますが、設定を間違うと換気が悪くなって温度が上がりすぎてしまいます。とくに夏は気をつけないといけません。暑すぎると食欲も落ち、豚の成長に影響を与えてしまいます」。確かに肥育舎では大きなファンが回っていて、いかにも風通しがよさそうです。

「豚の大敵はストレスです。温度管理のほかにも、餌は足りているか、人と接する時間が長すぎないかなど、豚がストレスを感じないように常に気を配っています。たとえば、人間も食べたいときに食べられないのはつらいですよね。そうしたことがないように、いつも快適な状態にしてあげることが大事です」

育て方だけでなく、餌にもこだわりがあります

豚に与える餌の主原料は穀物ですが、これを専用の機械で液状にし、リキッド(液餌)として与えています。「出荷日齢が早くなったほか、少ない餌の量で豚を大きく肥育できるというメリットもあるんですよ」
飼料の中身は豚の日齢や体重ごとに決められていて、出荷100日前からは抗生剤が入っていないものを与えているそうです。餌の管理にはコンピュータを使っていますが、ちゃんと豚が飼料を食べているかを確認するのは生産者の仕事。いくら合理化されても人の手は欠かせないのです。

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また、一年ほど前からはエコを意識して食品残さを飼料にしているほか、焼酎粕やシロップなども与えています。「焼酎粕を入れると、肉のドリップが少なくなるようです」と辻岳さんは教えてくれました。

組合員と共に、これからも

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大西海ファームは、ララコープが発足したのと同じ1999年にできました。養豚業者が減少するなか、農協が生産頭数を確保する目的で立ち上げられたのですが、当時、ララコープも安定して豚肉を供給できるところを探していたことからおつきあいを開始。以来、生協の勉強会のために、五島をはじめ長崎県内のどこへでも足を運んでくれるなど、交流が続いています。
「ララコープさんとは設立当初からのおつきあいで、組合員さんとの勉強会やイベントにも参加させていただき、一緒に試食しながら直接意見を聞かせてもらえるので勉強になりますね。“おいしい”という組合員さんの声が、私たちの何よりの励みです。これからも、もっと、味がよくて体にもいい、安全、安心なお肉を提供していきたいと思っています」

終始、穏やかな表情で語ってくださった辻岳さん。
そのやさしい眼差しは、豚舎の中でも変わることはありませんでした。

 ※このページの情報は2016年取材当時のものです。
  作成時から情報が変わっている場合があります。

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産直ってなんですか?

日々届けられる野菜やお肉やお魚。今日も産地から新鮮な美味しさが届きます。でも、福岡の組合員さんと鹿児島の組合員さんは、同じ野菜でも産地は同じではありません。各地生産者と各地の組合員さんを結び、最も美味しい関係を考える。それが生協の産直です。

その土地とそこで育つ食べ物は、とても強い絆で結ばれています。その土地の気候風土は作物や家畜の特性をかたちづくり、多様な食材に対するさまざまな戴き方は土着文化の柱を築きます。生協の産直は、こうした視点を根底に持ちながら、背景とともに各地の生産者と組合員の暮らしを繋ぎます。


 

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皆様から寄せられたコメント

  1. 一気に読んでしまいました。何やら、いろんなアルファベット・・・でしたが、わかりやすく、おいしそうでした。
    食べることができるのは、こんな風に生きていらっしゃる方とそれを支える組織があるからなのだなぁ・・とうれしく読ませていただきました。一度食べてみたい埼玉県のおやじです。
    ありがとうございました。

  2. いつもありがとうございます🎵
    毎週欠かさず注文させて頂いています。
    生産者の方の大変さがよくわかります。
    とってもきれいで、美味しくて、
    大好きです💕勿論、安心、安全♥
    これからも、お身体に気をつけて😃
    一番の豚肉を期待してます🎵

  3. こんにちは。佐世保食肉センターで4/15に2頭買いました。明日初めて食べてみます。空調の効いた豚舎で育ったお肉の味を楽しんでみます。