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鹿児島県産豚>子育てのように、めいっぱいの愛情を注ぐ。

「養豚は子育てとおんなじ。愛情が大切」と、夫婦二人三脚で養豚に励む平さんご夫妻。餌を工夫し、豚の健康を願い、環境をつくってあげる。そのすべてがいい豚を育てるためです。

[生産者インタビュー]

鹿児島県薩摩郡 さつま町

JA鹿児島県経済連 平 信雄さん・道子さん

毎朝5時起き。自宅の敷地内にある母子豚舎に向かう。

平さんご夫妻の朝は早い。毎日5時には起き出して、ふたつのエリアに分かれた豚舎をまわります。

最初に訪れたのは、生後間もない子豚と母豚がいっしょに暮らす、分娩舎です。こちらは自宅の敷地内にあり、何かあった時にすぐ駆けつけることができます。また、子豚はとても繊細で細菌への抵抗力もまだまだ弱いそう。余計な菌を持ち込まないよう、朝いちばんで世話をすることにしています。

ぽってりした巨体をごろりと横たえた母豚。そのおっぱいに必死で吸い付く子豚たち。やわらかいピンク色の愛らしい姿は、誰もが目を細めてしまうほどのかわいさですね。

平さんの養豚場では常時、母豚約60頭、子豚約700頭がいるのだとか。平さんは妻の道子さんや従業員のみなさんとともに、1年中休みなく、愛情たっぷりに豚たちの世話をしています。

「毎朝5時には、豚舎に出勤。餌を与えて豚舎のお手入れをして、豚たちの健康状態を見ています。肌や毛のツヤはいいかな?動きが鈍っていないかな?下痢をしていないかな?人間の子育てと何ら変わりはありませんよ」。平さんの子豚を見つめるまなざしが、とにかく温かくて癒されます。これなら子豚も安心して過ごせることでしょう。

子豚は生後25〜30日間、母乳で育ちます。その後、母豚から離して、離乳舎で一定期間を過ごした後、肥育舎へとお引っ越し。6〜7カ月の肥育を経て、出荷となります。

前述のように子豚はとってもデリケートです。そのため普段は、生産者以外の人が豚舎へ立ち入ることは厳しく制限をされています。今日はCO・OPのために特別の許可となりました。取材班は、専用の服で身を包み、完璧な防疫体制で豚舎をのぞかせていただきました。

「野菜も豚も、“一生懸命に面倒をみる”につきる」。

以前は農業に従事し、1985年(昭和60年)、養豚をはじめた平さん。どちらも、いきものが相手の仕事です。立派に育てあげるには「とにかく一生懸命に面倒をみることがいちばんですね」。農業でも養豚でも、それに尽きるといいます。

「餌が重要なのは、言うまでもありません。哺乳期、離乳期、肥育前期、肥育後期と、ステージに合わせて餌の内容は細かく変えています。常時ベースとしているのは、トウモロコシや麦、穀類のひとつであるマイロなど。そこへ、育成期ならば骨格をしっかりつくる餌をプラス。肥育期になると肉質をよくして脂の質を高める配合にします」。常に豚の状態や月齢に合わせた餌を与えているそうです。

そしてもちろん、快適な環境づくりも欠かせません。豚は乾燥や温度変化が苦手ないきものです。豚舎はできる限り適度な温度と湿度を保つように心がけています。特に夏場の猛暑が続くと、汗をかけない豚は体力を消耗してしまいます。「こまめに水やりをしたり、換気にも充分に注意をはらったり。いつも気をつけています」。

まるで子育てをするように愛情と手間、そして時間をかけて、豚たちの面倒をみる平さん。それでも「豚肉を口に入れてみるまで、そのおいしさは誰にも分からないから、心配ですよね」。

「いきものを育てるのは、一生素人なのかもしれません。相手が生きている以上、プロにはなれないと思っています。だからこそ頑張れるんですよね」と平さんは微笑んでいます。

母豚と肉豚。その両方を飼育するのが養豚家の仕事。

さて、話変わって、養豚には“母豚”という存在がいることをご存じですか?

母豚は、種豚場という場所で、母豚を育てる専門業者から購入するのが一般的です。この母豚は、1年に2回、出産します。1度の出産で10匹くらいの子豚が誕生するそうです。

生まれた子豚はすべて、オスもメスも肉豚となります。メスだからといって、母豚になることは基本的にありません。

平さんによると「肉質のクオリティを保つためには、一定の管理下で育った、同じ品質の母豚から生まれた子豚を育てることが必須条件。いわゆる“血統を守る”ということですね。」

養豚では、肉豚だけでなく、肉豚を産む母豚の管理もとても大切です。一定の生産量を保つため、年に2度の妊娠・出産をコンスタントに促すことも重要です。しかし、豚はいきもの。栄養状態や暑さ寒さによって、発情のタイミングが微妙に変わることがあり、時には産まれてくる子豚に影響が及びます。母豚の発情のタイミングにぴたりと合わせた種付けも、日々の大仕事なのです。

「いい餌と水、健康管理、そして何より豚への愛情をたっぷりと。これを怠らない限り、必ずいいものができると信じています」。平さんの自信に満ちた表情が、とても印象的でした。

※このページの情報は2013年取材当時のものです。
  作成時から情報が変わっている場合があります。

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