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【第十三回】COOPのネクストステップに必要な3つのこと。COOP男子リサーチのまとめ

こんにちは、ちょっとご無沙汰。小倉ヒラクです。
COOP男子、前回イギリス編をアップしてからご無沙汰しておりましたのはなぜかというですね、

「あ、もうリサーチ期間終わったわ」

と思ったから。さてこれからどうしようかな…と思っていたわけです。

リサーチして出た結論は…?

COOPの史料館を訪ねた時の一コマ。昭和の時代のCOOPを再現したジオラマ。

僕がデザインのプロジェクトを行う際に、必ず「リサーチ期間」を設けます。
デザインの対象となる領域について、現場に行ったり人に話を聞いたり資料を集めたりして「何が問題なのか」「誰にとっての問題なのか」という仮説を立てていくわけです。

でね。
去年6月くらいからリサーチを続け、はや8ヶ月強。そろそろ次のステップに移る頃だな〜と思ったわけです(COOPのリサーチが面白すぎて、それだけ延々とやってしまいそうだという不安もあります汗)。

では8ヶ月間のリサーチの結果はというと…?

1.理念に基づいたビジネスモデルを考える
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どこの地域のCOOPに行っても聞くのが「一般的な宅配サービスと変わらなくなっている」ということ。それと同時に気づいたのが、COOPの仕事の現場において「そもそもの理念が忘れかけられている」ということでした。
 
事業の理念は、ただのお題目ではありません。無数の選択肢のなかで「何を選び、何を選ばないか」という指針になります。その理念が忘れられれば、他のサービスと同質化していくのは当然。今の状況は、外環境の変化による淘汰圧ではなく、内側の指針がぼやけたための必然なのです。
であるならば、まず一番最初にやることは、組合を構成する人たちにとってのCOOPの理論を、お題目から自分ごとにすること。そのための場づくりを、このCO-OP WEB LABO で始めたいと思います。

【第二回】そもそもCOOPって何ですか?コープこうべ本木さんに聞いてみた<前半>

2.自分たちの扱う商品に自信を持てる伝えかたをゲットする
illust_B次に、商品について。
現場では「ウチの商品は魅力的なのだろうか」という自信のない声が多かったのですが、COOPのサービスを利用している僕の友だちの声を聞いてみると「便利だし、安心だし、ちょうどいい」という意見がことのほか多かった。

これはつまり「COOPの商品には可能性がいっぱいある」ということです。

となると、あとは伝えかただよね、という話になります。
で、この伝えかたにおいては色々と課題があるなと思います。カタログの紙面でスペックしか見せられていないのが現状なので、もっと商品の背景や理念との結びつきを語ることのできる方法論が必要だなと。とはいえ、いきなりマーケティングの本流を変えるのは難しいので、その方法論の実験場をこのWEBを起点につくることになるんですよね、江副プロデューサー?

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「そうでーす!」

・【第四回】僕たちは『ポストCOOP時代』に生きている!〜実際に商品を見てみよう

3.ローカルの生産者を支えるロジックと売り場をつくる

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これはもう何度も繰り返し出てきているテーマ。
現状のCOOPの仕組みだと「全ての組合員に平等に届ける」ために、ローカルの小さな生産者のつくったものを流通させることが難しい。
この状況を変えるために必要なことは、買い付けの方法論ではなく「ローカルなものを取り扱う必然性」をしっかりとロジックにすることです。
 
つまり、従来の「みんなにとっての合理性」をアップデートする考えかたを、組合員のあいだでシェアする必要があるんだよ、ブラザー。
大都市のごく一部を除いて、僕たちはローカルで暮らし、ローカルのものを使って生きていかなければいけない。
このロジックをきちんと確立したうえで、ようやくローカルをプレゼンできる売り場をつくることができるかなと(ちなみにその時は2の方法論が必要になります)。
4.地域や立場を超えて対話をするコミュニティをつくる
神戸で、greez編集長ナオさんや地域のオーガナイザー、COOPの組合員でわいわい集まりました。

イタリアやイギリスに行ってみて改めて思ったこと。
自分のローカルを大事にするのと同時に、異なるローカルと対話をすることが新たな可能性を生むよなと。

このCOOP男子の企画、いちおう母体はコープ九州事業連合なんですが、たぶん読んでている人の大半は「COOP全体のこと」と思っていると思います。
これには「組織と地域の縦割りとは離れたところからCOOPを客観的に捉える」という意図があってだな。宇宙から地球を見た時に、世界の見え方が変わったように、色んなボーターを超えたところから「COOP=助けあって生きる」ということを見なおしてみたかったのです。

・【第九回】賀川豊彦を増やせ!COOPの「はじまりのとき」を深くアツく語ったぜ。

なので、みんなと話をしにいくことにしたよ

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ということで。
これから何をするかというと、組合員の皆さまに会いに行くことにしました(「デザインじゃないんかーい!」という突っ込みはしないでね)。

これまで僕が見聞きして考えたことをみんなに直接話してみて、そこからフォードバックをもらったり、一緒にできることを考えてみたいなと思っています。

COOPってトップダウンの株式会社じゃないからさ、そこに関わる組合員の一人ひとりが変わらないと、どんな正しそうなことやったって意味無いじゃん。
とすると、急がば回れで、それぞれの現場で頑張る人たちときちんと話していくことが大事だな〜と思うわけです。

押し付けの正しさよりも、自分から生まれた気づきからCOOPは変わっていく(と思う、たぶん)。

てなことで、さっそくその機会を作ってみたわけよ。
上の写真は、九州の各地域のCOOPで働く皆さまと一緒にあれこれおしゃべりした時のもの。前半に、神戸やボローニャで見聞きしたこと、僕のやっている食育の取り組みなどを話した後に、それぞれの地域の課題ややりたいことを意見交換してみました。したらば、

・若い世代や子どもたちに、COOPの価値が伝わってない

・商品の魅力的な伝えかたがわからないから教えてほしい

・もっと地域の生産者のつくったものを扱いたい

・『てまえみそのうた』を使って食育プログラムをやりたい
 ※僕のつくったアニメーション&絵本。詳しくはこちら→☆

などなど、僕が感じてきたような意見がいっぱい出てきました(嬉)。
やっぱりそうなんだよ。みんな来るべき未来について考えていることがいっぱいある。ならば、それを語ることのできる場所が必要。ということで…

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「たびたびどうも。江副プロデューサーです。今度、ヒラク君といっしょにCOOPについてオープンに話せるイベントをやることにしまーす。詳細はまた次回にお伝えします。よろしくねー」

 さあ、リサーチ期間はこれでおしまい。COOP男子、いよいよリアルな場へと舞台を移しまーす。

See you next…!

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皆様から寄せられたコメント

  1. もっと、コープの魅力を伝えたい。
    コープの存在価値を高めたい。
    その中で、地域に対する「お役立ち」。
    いまは、年齢の高い組合員様をターゲットに店舗にて、居場所づくり。
    訪問組合員様に対しては、お困り事のヒアリング。

    行政と一緒になったり、地域と一緒になって、コープのエリアを見守る環境づくりを目指しています。

    行政と民間の狭間に入り込み、行政でもできない、民間にはオバーコストなサービスを見つけ出し、実現しようとするのが、いまの課題です。

    年代のターゲットは少しずれるかもしれませんが、いまの活動は、今後のコープにとって必要不可欠なものにしたいです。