COOP WEB LABO

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【第十回】COOPの未来に向けての2つのプラン。九州事業連合の梶浦理事長に提案してみた。

こんにちは、COOP男子の小倉ヒラクです。
いつの間にやら年の瀬、来年に向けてのアレコレに考えを巡らせています。

で。このCOOP男子企画。
いろんな場所に行き、いろんな人と話をして、具体的なプランが思い浮かんできました。そう、リサーチ段階から実際にデザインを立ち上げていく段階に入ってきたのです。

そんでね。
この連載の場を借りて、実際にこの連載の運営母体である『コープ九州事業連合』の理事長にプランを提案してみることにしました。

理事長!僕のアイデア聞いておくれー!

梶浦 孝弘(かじうら たかひろ)さん:コープ九州事業連合 代表理事 理事長。COOP男子の連載の母体であるコープ九州事業連合の代表理事を務める。損害保険会社を経てCOOPの共済事業にも関わる。紳士。

「はいはい、聞きますよ!」

COOP流ソーシャルデザインと未来標準のフードチェーン

(プランを提案するというのに普段通りにユルくてすいません_| ̄|○ )
ヒラク

「あのですね、これまでリサーチしてわかったことが2つあります。1つは、COOPの『助け合って社会を良くする』という理念が忘れられかけている、ということ。」

【第九回】賀川豊彦を増やせ!COOPの「はじまりのとき」を深くアツく語ったぜ。

「もう1つは、COOPが生まれた時代にはなかった課題の解決する取り組みをしなければ、僕たちの社会に未来はないということです。」

梶浦さん

「それは私もそう思います。今、私たちは経済成長ばかりを重視して、未来の子どもたちが生きる世界をどうするか、地域の社会をどうするのかという問いから逃げているような気がするのです。」

ヒラク

(おおお…!梶浦理事長、めっちゃ話通じるナイスミドルだー!)

梶浦さん

「今まで私たちは外の地域や国の先進事例から答えをもらってやってきました。ところが今の日本の社会は、子どもが減り、高齢者が増える、経済は縮小していくという人類がかつて経験してこなかった状況になっている。だから、誰かに頼らず自分で答えを出さなければいけないんです。」

ヒラク

「そうなんです!全面同意!
そこでですね、そんな状況を打開するために、COOP男子は2つのプランを提案します!」

プラン1:地域を巻き込むCOOP流ソーシャルデザイン

ヒラク

「現状、COOPって内輪の組合員活動が地域活動のメインです。その半分閉じたドアを開く。地域のソーシャルデザインに関わる新しい才能と一緒にCOOPの事業の仕組みをデザインしなおす。COOP流ソーシャルデザインのプロジェクトを、この CO-OP WEB LABOの企画でやりたいんです。どうでしょう理事長?」

梶浦さん

「実はね、私はもともと損害保険会社を経てCOOPの共済事業に関わっていたんですよ。」

ヒラク

「はい。そこからどうしてCOOPへ?」

梶浦さん

「金融商品って、あんまり良いイメージがないかもしれませんが、共済はCOOPの理念そのものなんです。例えばヒラク君がケガをしますね。その入院費用が自分ひとりでは用意できないから、みんなで少しづつその費用を出しあう。それが共済の仕組みです。ね、『みんなで助け合う仕組み』でしょ。」 CO-OP WEB LABOの企画でやりたいんです。どうでしょう理事長?」

ヒラク

「確かに…!しかしなんでそんな話をするんですか?」

梶浦さん

「ソーシャルデザインというなら、COOPの共済の理念をもう一度デザインしなおしませんか?

なんてこった!
僕が提案したつもりが、逆提案されてしまった。梶浦理事長恐るべし!

梶浦さん

「ここ九州の、新しい才能と共済の考えかたを活かした企画をやれたらいいですねえ。例えば…、みんなで地域のお米を共同購入したら、その土地の子どもたち…たとえば保育園や学校の給食と連動するとか…」

ヒラク

「わあっ!それいい!COOPの共同購入の仕組みが、地域の食を支える仕組みですね。やりたい!やりましょう!」

プラン2:未来標準のフードチェーン

ヒラク

「人口も経済も縮小していく時代だけど、僕たち若者はそんなに悲観していない。むしろ限られた資源を工夫して、楽しくデザインしなおしていくことが面白い。例えば東京や海外でバリバリ活躍していたエリートサラリーマンが、生まれ故郷の島に戻ってお店やものづくりを始めたりする。一番大きい、一番最先端であることよりも『自分の手でイチから経済をつくりなおす』ことに喜びを見出すんです。」

梶浦さん

「ええ。そんな若者の感性をいつも面白く思っていますよ。」

ヒラク

「…と思うならば、COOPでも挑戦してみませんか?その『未来の世界のフードチェーン』を。コープこうべの本木さんや、九州事業連合の江藤さんの言う、ローカルのコミュニティで支えて、売る人も買う人も当事者になるような、そんな小売の仕組みをいっしょに作りたいんです。」

梶浦さん

「なるほど。それは時代が求めている、COOP的な『共に生きていく』取り組みです。それを始めるためには、どんなことが必要ですか?」

ヒラク

僕を旅に出させてください。今まで日本の地域の取り組みはたくさん見てきたし、自分でも関わってきました。でもまだ足りない。僕たちの理想が現実になっているような、あるいは自分の予想を上回るようなお店や仕組みがあるかもしれない。それを見に行きたいんです。」

江副さん

「横から失礼。江副プロデューサーです。いいじゃんヒラク君、いってきなよ〜。海の外の『COOP男子』に会ってきてほしいなあ」

ヒラク

「いや〜、そりゃあ面白い!理事長、僕、ちょっと海の外まで行ってきまーす!」

ということで、2つのプランは現実に進めることになりました!
詳細は次回以降のCOOP男子の連載でお伝えするぜ!
See You Next…!

【オマケ】コープ九州事業連合のWEBサイトに掲載されていた梶浦理事長の挨拶がすごーく心に残ったので引用します(全文掲載ではなく編集しています。強調部分はヒラク)。前回greenzのナオさんから「賀川豊彦のDNAを受け継ぐんだ!」と励ましをもらいましたが、実はちゃんと受け継がれてるじゃん!と思います。全国の組合員のみなさま、頑張ろうぜ!

日本社会は競争発展を前提に「規制緩和」が進み、敗者には「自己責任」が投げかけられ、いつの間にか先進国でも有数の「格差社会」になっています。そして史上類を見ない超高齢社会、人口減少社会です。経済成長ばかりを見つめた近代の産業社会は、共同と自然から離れて行く中でつくられてきました。市場は拡大発展し続けましたが、環境や福祉問題が深刻化し、個人は個化し共同体が崩れ人の心の荒廃が進みました。これからは成長を望んではいけない社会、成長と拡大を捨てることで新しいことが見えてくる時代になったのではないでしょうか。
今までは、有能な官吏・リーダーがいてイメージを作りシナリオを書き画一的に時代をつくることの出来た社会、それで便利になり豊になりました。頭のいいパワフルなリーダーの時代です。しかし、これからの時代ではみんなが「知恵の生産性」を上げなくてはなりません。みんなの「共同研究」により新たな価値を創り出す「共創」の時代の到来です。
人口減と高齢化がますます進む日本社会において今までと逆の発想を大切にし、大量生産・大量消費に対して小規模・多品種・少量生産も大切にする・できる事業の変革を進め、「豊かで心を充足させてくれる情報と時間」が消費できる商品づくりに努力したいと考えます。また、「より速く、より遠くへ、より合理的に」ではなく「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」の視点をもって、地域においてヒト・モノ・カネが循環し、グローバル経済の浮沈に左右されない地域やコミュニティの再生に繋がる経済を見据えながら、生協運動・事業の発展を会員生協のみなさんと目指したいと考えます。

PROFILE
小倉 ヒラク
Hiraku Ogura

発酵デザイナー/アートディレクター

0歳からのCOOPユーザー。日本各地の郷土文化や発酵文化に関わるデザインを手がける一方、絵本を出版したり、微生物を育てるワークショップを行っています。この企画では「COOPを発酵させること」を目指し、リサーチや企画の過程をまるごと公開していきます。お楽しみに!

http://hirakuogura.com

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