どうも、はじめまして。小倉ヒラクと申します。
あなたのアクセス、心待ちにしておりました。
「…えーっと、ここってコープのページ…ですよね?」
はいそうです。
生協の未来を伝えるメディア『CO-OP WEB LABO』の目玉コンテンツです。
そこに何で僕のような奴が出てくるのか、不思議ですよね。まあちょっとそこの縁側(←ヴァーチャルですけど)にでも座って、ちょっと僕の身の上話を聞いていってくださいな。
写真は4歳の頃の僕。
小さい頃はTHE・虚弱児でした。生まれて即入院し、お医者さんに「この子は生活習慣をしっかりしないと死ぬぞ」と宣告され、母はそれまで適当だった食生活を改めることに。
そこで、母ゆき子は虚弱な息子のためにコープに加入したそうです。
思い返してみれば、実家の冷蔵庫にはコープの商品がいっぱい。身体が弱すぎて外食も満足にできなかった僕は、コープのものを食べて育ったようなものです。
それから30年あまり、少年ヒラクはわりと健やかに成長して立派な社会人となりました。で、今は何をやっているかというと、「社会課題を解決するデザイン」と「発酵文化&微生物の研究」です。この2つを合わせて「発酵デザイナー」と呼ばれています。
※詳しいプロフィールは『僕について』をご一読あれ。
さて。そんな元気いっぱい仕事をしていたある日のこと。
日本全国あちこちで仕事をしているなかで出会った九州・大分のプロデューサー江副直樹さんから、こんな連絡がありました。
「やあヒラクくん。僕かれこれ10年くらい九州でコープの仕事やっていてね。ヒラク君も手伝ってくれない?」
「なんと!僕、実は小さいころからコープユーザーなんです。」
「それは話が早い。一緒にコープの未来を考えてみないか?」
「おお、それは面白そう!ぜひやりましょう!」
と返事をしてはみたものの、僕、そもそもコープのことあんまりよく知らない。
えーっと、コープって、そもそも何?
安心安全?な食べ物とか生活雑貨とかを宅配してくれる会社?じゃなくて組合、だっけ…。
お母さんたちが集まってなんか色々勉強会?みたいなのをしているイメージで…。
でも僕の友だちはそんなに使ってないなあ。
と、そんな状態で、未来を考えるも何もないよなあ…と悩んだ末に辿り着いたのがこの企画。「COOP男子(←江副さん命名) 小倉ヒラク」による「COOPとなにしよっか?」なのです。
ようやく本題。いったい僕は何をするのであろうか。
「コープの未来をデザインする」という壮大なチャレンジの途中経過を全部まるごと公開する、というのが今回の僕のミッション。「そもそもコープとは何なのか」を調べて、「コープの未来には何が必要なのか」を考えて、「こんなことしたら素敵なんじゃなかろうか」というプランを企画する。そのプロセスを逐一皆さまに報告していくという主旨なのです。具体的には、
という手順を踏みながら、コープの未来の可能性を現実に変えていきます。
なぜこんなことをするのか。理由は以下の3つ。
未来を考えるためには、現状把握が必要です。
そのときに、未来を担う僕たちの世代が「そもそも何でコープが存在しているのか」、今までの経緯や生まれたけっかけを知らないわけです。なので、この世代の代表として、僕がコープスタッフに素朴なギモンをぶつけまくり、「あ、そうか。そういうことだったのね」という納得ポイントを探っていきます。
なぜ僕の友だちの力が必要なのか。それは、僕たちの親の世代とは違った視点からコープの本質的な価値を見つめてみたいと思うから。あと、ぶっちゃけて言えば「僕たちの世代から見て価値が見つけられなかったら、コープの未来は無い」ということでもある。様々な領域の一線で活躍している僕の友だちたちのジャッジが、一つの試金石になるわけです。
デザインには2つの要素があります。「実際にカタチになったもの」と、「カタチにするまでのプロセス」です。ふだん皆さまが目にするのは前者の「見えるデザイン」ですが、実は後者の「見えないデザイン」にはたくさんの発見と驚き、そして出会いが詰まっています。今回は「いかにしてデザインのアイデアが生まれていくのか」という経過を辿っていくことで、「カタチ」の向こう側にある「イノチ」のようなものを、皆さまと一緒に発見していければと思っています。
(そうすればほら、コープに興味ない人にとっても楽しいでしょ)
最後に、自分がどんな姿勢でこのプロジェクトに望むのかノートしておくぜ。
この「COOPとなにしよっか?」は、小倉ヒラクという個人の見聞きしたこと、考えたことの記録です。
したがって、必ずしもコープのPRになるようなことばかりを伝えるわけではなく「そ…そこは言わんといて」というようなことも遠慮せずそのまま伝えてます。なので、広報ではなく、ジャーナリズムに近いものだと思ってください。
もちろん誰が読んでも楽しい記事を目指しますが、コープで働く皆さまにもぜひよんで欲しい。
ここから生まれるアイデアを「面白い!」と思っていただけたら、ぜひ各地域のコープで実現してください。これは、僕からコープの公開企画プレゼンであり、素敵な未来に送る手紙のようなものだと思ってください。
コープのことを考えるということは、この社会におけるコミュニティを考えるということです。
デザイナーは普段表には出ない黒子のような存在ですが、今回僕がこんなかたちで前に出るのは、このプロジェクトを「自分ごと」にするためです。日本が近代を迎えてからの歴史を辿り、そしてこの先の幸せな社会像を、他でもない自分が考える。
「ビジネス」の枠組みを超えて、「共に感じて、共に考える」。そういうスタンスでコイツは臨むんだな!むッ、よしッ!ひとつやってみなはれ!と思ってください。
えっとですね。目指すのは「発酵するコープ」です。
具体的に説明しろと言ってもうまくできないのですが、こう、なんというか、未来がいい感じにプクプク醸されていく感じなのです。バラバラになっていたものが、ある方向を目指して混ざり合いながら、なんかいい香りが漂ってきたな〜、なんて。
コープのなかの人もそとの人も、そんな感じで楽しくなってしまうような仕掛けをいっぱい考えていきたいのだ!
青写真のない「やりながら考えるプロジェクト」です。
この先どんなことが起こるか皆目見当もつきませんが、未来に行くための道は、自分で明かりを照らしながら歩いていくものなのでしょう。というわけで次回予告!
「小倉ヒラクのCOOPとなにしよっか?」はだいたい毎月1日・10日・20日あたりに更新予定!次回は『コープこうべの本木さんに、そもそもコープとは何かを聞いてみた』をお送りいたします。お楽しみに!
発酵デザイナー/アートディレクター
0歳からのCOOPユーザー。日本各地の郷土文化や発酵文化に関わるデザインを手がける一方、絵本を出版したり、微生物を育てるワークショップを行っています。この企画では「COOPを発酵させること」を目指し、リサーチや企画の過程をまるごと公開していきます。お楽しみに!
おおー!😆
ちょうど先日旦那にFcoopって何?って問われ、正しい答えって何んだろう?って感じたところでした。
これからの記事も楽しみです♪
最近コープに帰ってきました。子供が小さい時にお世話になり、引っ越しと同時にお別れしてました。
保冷BOXや折り畳みケースにも懐かしさを感じてしまいます(封印シールがガムテープになってるのは驚きました!経費削減ですね)
ヒラクさんの活躍楽しみにしてます。元気に大きくなって良かったですね(笑)。頑張ってください。これからの記事も楽しみにしてます。