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生協のお店やカタログで並んでいる「バナナ」はたくさん種類があります。それぞれのバナナの品質やこだわりを探りにフィリピンミンダナオ島を訪れました。
皆さまバナナはどのようにしてできているかご存知でしょうか?バナナは種から育てて芽が出て木になるのではありません。人の手で1つ1つ培養されて健康なバナナの茎が出来上がり、その後実がなりおいしいバナナができあがるのです。バナナの茎ができるまでの秘密を探るためスミフル社、トライスター社の研究所を訪ねてみました。
バナナの仮茎を切ってみると「年輪」がありません。実はバナナは「木」ではなく「草」なのです。正確な植物学的な位置づけは、果樹ではなく草本とされています。
まずは、スミフル研究所(SPC TCL)に訪問しました。この研究所で組織培養を行う事で健康な苗ができています。
バナナ1つの子株の生長点からは最大で約1400もの苗を培養する事ができます。
写真のように組織培養を行い、約11カ月後、根が出てきたら屋外の育苗施設に移し、十分な大きさに育った後、園地に植える事ができます。また、組織培養を行う施設内は25℃以下の温度が保たれており、1つずつカプセルで保管され病気にかからないように徹底されています。生育が進むと25℃以上のフィリピン(ミンダナオ島)の気候に慣れさせるため屋外の育苗施設に移し育てる事で、健康な苗を育てていました。
このたい肥製造現場では育苗用の培地に使う堆肥をブレンドしていました。ここではココナッツ 35%、おがくず35%、たい肥30%の割合で配合していました。この研究所では土壌の分析、病気の分析、残留農薬、カルシウム、ミネラル、ビタミンなどの分析を研究所で行われていました。研究所内で働いている方は、他の研究室でも働いていた経験がある方もいらっしゃいました。しかし、スミフル研究所では、先進的な研究設備があり仕事のモチベーションにもなっているとおっしゃっていました。スミフル社が経営する園地で使用する基準を決めた薬品(塩素など)はここで推奨されたものが使われています。
トライスター社のギアンガ農園に併設されている研究所では土壌の分析を行っていました。フレンドリーバナナの園地に使われているたい肥もここで研究が行われています。エコバナナのたい肥66%に対し、フレンドリーバナナのたい肥は86%と有機肥料を使っている割合も多かったです。
たい肥湿度が高く、また温度が高いほどたい肥化がすすが進むそうです。園地内で作られている堆肥は50℃!かなり熱い状態でした。各農園の土壌のサンプルをビスカイヤ農園含めて200程のエリア検査を行っています。また、年に2回、葉は年に4回調査を行っておりバナナに栄養が行きわたっているか?成分に過不足が無いか?の調査をしています。
ここでは、輸入した化学物質が基準値に達しているかどうかを調べています。海外からリン酸アンモニウムやカリウム、カルシウムなど肥料を輸入しているが、基準に満たないものは製造元に返しているそうです。これだけ高性能の機械はダバオ市にも少なく、他社からも土壌分析のための依頼があり分析を行っている事をお聞きしました。
※このページの情報は2016年取材当時のものです。 作成時から情報が変わっている場合があります。
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