畑に到着すると、丸美屋社員の小幡先生が真剣な顔をして待っていました。「夏までは本当に順調に育っていたみなさんの大豆ですが、残念なことに、台風や害虫に負けてしまいました」。みんなの表情が曇ります。「でも、これも大切な経験です。大豆たちの様子を見てみましょう」。
畑に向かうと、そこには大豆たちの悲しい姿がありました。
それでもみんなは、「どこかに元気な苗、残ってないかなぁ」とあちこちでしゃがみこんで、苗の様子を確かめます。
でも残念ながら、笑顔になれる報告は聞こえてきません。「もしもこの大豆が、わたしたちの家の来年の食料だったとしたら、どうなるんだろう」。枯れた大豆たちを前に、自然の中で農作物を育てることの大変さを感じた瞬間でした。
そんな中、嬉しいニュースが飛び込んで来ました!塾生の中に、自宅での大豆栽培(宿題!)に成功した方がいたのです。小幡先生が高く掲げてくれたビニール袋の中には、苗がぎっしり。「わぁ〜!」。さっきまで、しょんぼりしていた子どもたちの顔にも笑顔がこぼれます。
袋の中には、ぷっくりと膨らんだ、黄金色の大豆がたくさん入っていました。
「この大豆を種にして、また次の栽培ができます」と先生。命のリレーが繋がりました。子どもたちはコロンとした大豆に、そっと触れながら、「大きくなってくれてありがとう!」。畑にあたたかいムードが広がりました。
提供してくださったのは、プランターと自宅の庭の2ヵ所で栽培に挑戦し、台風の際には1本1本の苗に支柱を立てるなどして大豆を守ってくれた亀井さん。ありがとうございました!