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沖縄の過去、現在を学び 平和な未来につなげよう⑤

その5:沖縄で私の見たもの聞いたこと

 

CRM推進部 上田 千歳

 

その4から続きます。

ピースアクションInオキナワ参加の報告です

2025年3月27日

2日目 フィールドワーク

 

大人中心コースバス4台をさらに二つのグループに分け、この日はフィールドワークを行います。

8時前から出発。長い一日の始まりです。

 

ガイド役を務めてくださったのは、急遽欠席になった方の代打、沖縄県生活協同組合連合会の専務理事、東江健さんです。移動中琉球王国の話から島津藩がやってきたこと、琉球藩、廃藩後の話から、食文化の話、そして普天間基地の返還要求運動から辺野古移設、沖縄の判断を覆された話など切れることなく説明していただきました。

基地建設の厳重な警備を横目に見ながら美しい浜に到着しました。

作家である浦島悦子さんから説明を頂きます。

 

 

浦島悦子さん 辺野古の海についてのお話

 

毎日削られていく辺野古の浜の海底はとても複雑で、変化に富んだ地形です。

多様性のある海域ではサンゴだけではなく、ジュゴンが食する海草のある藻場(もば)をはじめ、200種の絶滅危惧種を含む海洋生物が確認されていました。ここからなくなったら世界からいなくなる種です。ジュゴンのはみ跡(食べた形跡)を調査していましたが、藻場は埋め立てられてしまいました。毎日ここを通ってわじわじ※しています。(※怒っているの意)


 

2/3がマヨネーズ状と言われる軟弱地盤です。とても柔らかく90メートルの杭を打つ必要があると言われています。関空や羽田で70メートルの杭打ちの実績があると言いますが、地形の複雑さもあり条件が違います。90メートルの杭打ちはやり遂げられたことがないのです。

海をつぶすために税金が投入されています。5年~7年で返す、と約束された普天間も何も変わらず存在しています。

 

埋め立ての賛否を問う投票にはお金も権力も投下されました。が、県民は反対の意を示しました。

しかし、国は法的拘束力がない、とことごとく無視して土砂を投入し、建設は進んでいます。お前たちは無力だと言わんばかりです。分断をあおり地域のコミュニティを壊すいつものやり方で声を無視してきます。

 

自分たちの地域の未来を自分たちで決められないのです。私たちは貧しくても助け合いながら暮らしていました。国民の声で世論を作り上げていきたいです。

 

トラックの搬入口とフェンスの向こうに見える海。どちらも息が詰まるような光景でした。

 

 

嘉数高台

首里の軍事司令部を守るためにその一帯に第一防衛線として陣地を構えた嘉数高台。この地も激戦地でした。

この高台から普天間基地を含む一帯を見ることができました。


 

東江さんより周辺地域の説明

 

 

オスプレイが12基配備されています。操縦の難しい、当時から未亡人製造機と言われた航空機です。垂直離発着ができ、800キロという長距離を飛行することが可能です。が、アメリカではもう飛んでいません。1995年に普天間では返還合意がされたのにまだ飛んでいます。2004年に沖縄国際大学に墜落しました。部品が飛ばされ近隣住宅に入りました。この基地を見てもらってもわかるように住宅地にあります。

輸送中の空輸の訓練をしていたそうです。海の上も空の上も沖縄周辺は自由に飛べません。高度に規制があり、旅客機は300メートルの高度から一気に上昇する必要があります。米軍機の超低空飛行の訓練もあります。


 

上田の感想

この日、近くを飛行する米軍機を見ることはありませんでしたが、沖縄では低空で轟音をあげる米軍機を何度も目にしました。その高度の低さや音の大きさについて、お話を伺い理解が深まりました。

びっちりと立ち並んだ住宅の中にある基地。

その基地を移設するという約束のもとに土砂が流し込まれ、杭が打たれる多様性あふれる海。

ほんの数時間のフィールドワークで突き付けられたのは、沖縄に押し付けている現実です。申し訳なく、居心地の悪い気持ちになりました。

 

私にできることは何か、怖さともっと知りたいという気持ちがせめぎあいます。

 

 

2日目最後は糸数壕(アブチラガマ)を訪ねます

その6に続く

 

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皆様から寄せられたコメント

  1. とても大事な記事だと思いました。
    私も含め、ちゃんと知らない人が多いと思います。もっともっと多くの人にこの記事を読んで、知ってほしいと思います。
    この記事にあるような問題や、ジラード事件をはじめ、なくならない米軍の犯罪もあり、地位協定のこともちゃんと学ばなくてはと思いました。

    1. J/Yさん
      コメントありがとうございます。とても心強いです。日米地位協定について、ちっとも認識していなかったことを恥ずかしく思いました。知って考えたい、と思う人を一人でも増やしていくことが大切だと思っています。