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ピースアクションinオキナワ 

日本生活協同組合連合会と沖縄県生活協同組合連合会が共同で開催する、

沖縄の戦跡や基地をめぐる学びの場です。

2025年は42回目の開催です。3月26日~28日までの3日間をご報告します。

ピースアクションinオキナワ その2:親子中心コース報告

 その2:親子中心コース 報告

組合員活動部 組合員活動課 井上嘉博

 

その1の続きをご報告いたします。

 

 

3日目

対馬丸記念館

 

 

対馬丸沈没から60年目である2004年に対馬丸記念館開館。ここは、昭和19年の対馬丸撃沈事件で犠牲となった子どもたちや民間人の悲劇を伝え、戦争の教訓を共有する施設です。

戦争末期、日本軍の要請で、政府は老人、女性、子ども10万名を本土などへ疎開させることを決定。沖縄から本土に向かった学童疎開船「対馬丸」はアメリカ潜水艦のボーフィンの魚雷攻撃を受け、深夜の海に沈みました。

貨物船であったことから、被弾から10分程で沈没。乗船していた学童767名、乗組員24名を含む1,484名が犠牲となり、救助されたのは学童59名を含むわずか177名だったようです。疎開は地上戦を前に日本軍の食糧確保という目的もあったこととも言われており、事件後は、疎開計画の推進を妨げることを恐れたため、沈没した事実を話してはいけないと箝口令(かんこうれい)が敷かれ口封じが行われました。事件について「口外してはいけない。口外したら罰則がある」その記憶が、戦後も生存者らに重くのしかかってたのだと思いました。

 

 

嘉数の塔慰霊碑

 

 

この場所では、日本軍が爆雷を背負って戦車に体当たりをするという肉弾戦法により、米軍は大きな被害を受けました。日米両軍の兵士に加え、嘉数区の住民のおよそ半分(53%)が戦闘に巻き込まれて命を落としています。公園内には、日本軍が築いたトーチカ※や陣地壕などが残っており、当時の戦闘の記録が思い浮かぶ場所でした。

※トーチカ・・・大砲や機関銃などを置くための場所を、分厚いコンクリートでおおった陣地

公園の一番高いところにある展望台は、地球儀を模したデザインで、世界平和への願いを込められていているようです。

当日は曇っていましたが、展望台からは、沖縄本島の景色が広がり、ここが戦禍を被った場所とは思えない街並みや海が見えました。

米軍の普天間基地にあるオスプレイなども見えました。沖縄の米軍基地や専用施設は31カ所あり、沖縄県における米軍基地・専用施設の割合は15%の面積を占めているようです。人口密集地域の真ん中に位置しており、学校や病院、公的機関、そして多くの民家が空港を取り囲むように周辺に広がっており、騒音や航空機事故の危険性と隣り合わせの生活をされていると思いました。

辺野古移設問題もあり、平成31年2月の県民投票において投票者総数の7割以上という反対の民意が示されましたにも関わらず県民の理解の得られない辺野古移設を強行しているという状況。地盤や環境の問題をクリアできず進められていることについて、この間の悲劇の数々をこの旅で学び沖縄県民の遺族などの気持ちを考えると心が苦しくなりました。

 

 

参加者の感想

【親】

・地上戦の恐ろしさを目の当たりにした経験者のお話しを聞けて、戦争は絶対にあってはならないと感じました。

・戦争を放棄しており、戦争は起こさない国だと日本は思っていたが、沖縄県では危険なことが進んでいて知らなかったことが恥ずかしいと感じた。他の方にも広めていきたいと感じました。

・娘にも、平和の尊さを知ってほしいと思い参加しました。

【子ども】

・ひめゆりの塔で、自分と同じ年代の子たちが戦場の中にいて自分だったら耐えられない過酷な状況化で生きていたことを知った。

・自分の家族や大切な人から戦争は正しいと教わったらそれを信じてしまう。今後は今回学んだように、知らないということをなくしていきたいです。

 

 

 

 

 

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