コープ職員ルポ

北海道・中札内村農協訪問記

 

コープ九州機関運営広報部 石井 梨香

2017年9月6日~7日、日本生協連が主催する「ラブコープ商品工場・産地交流会」で、全国の生協のみなさんと一緒に、コープの冷凍えだまめ「C北海道のそのまま枝豆」の産地に行ってきました。
海外産に比べるとちょっと小粒だけどなかみがしっかりつまっていて、私も大好きなこの商品。どんな場所でどんな人たちがどうやってつくっているのか、3回にわけてレポートします!

 

その② ~C北海道のそのまま枝豆~

今回は収穫作業がすすむ枝豆畑からレポートします。

24時間体制で収穫中!

こちらは中札内村のとある枝豆畑です。その広さ約8ヘクタール。見渡せる範囲は全部畑!その中を大きな収穫機(ハーベスタ)が3台、動きまわっています。人の手ではとても手に負えない広さです。


大型ハーベスタは中札内村農協のもの。フランス製でもとはグリーンピースを収穫する機械です。日本ではこのような大型機械の需要がないので、日本のメーカーではつくられていないのだそうです。農協が5台所有し、枝豆生産者が共同で利用しています。

rupo_edamame_02_03

 

rupo_edamame_02_06

ハーベスタがいっぱいになったらトラックに積み替え。枝豆を積み込んだトラックは農協の冷凍枝豆工場と畑をピストン輸送し、村内で一番遠い畑の枝豆も収穫から3時間以内に急速冷凍されます。
収穫最盛期は畑の収穫も24時間体制。ライトをつけて交代制で作業します。受け入れる工場も3交代で24時間動いています。

rupo_edamame_02_01
ハーベスタを運転するのは農協の職員さんです。1台数千万円。

 

一番良い時期の枝豆を収穫するために

収穫期の間は、枝豆を生産する組合員の畑を順に収穫していきます。十勝地方では、気候的に5/15~5/20にまいたところが一番収量が多いそうですが、全員がその期間にまくと収穫が重なってハーベスタが足りないことに。収量を増やしたい思いはみな同じなので、できるだけ公平になるよう、年ごとにローテーションを組んで種まきの日を決めているそうです。
枝豆は花が咲いて50日後ぐらいが収穫適期とされていますが、年ごとの気候によっても変わってきます。豆が大きくなった方がよいのですが、大きくなりすぎると糖分がでんぷんに変わって甘みが落ちます。そのバランスを見ながら一番良い時期に収穫するためには時間が勝負。それが24時間体制での収穫作業につながっています。

連作厳禁の枝豆

rupo_edamame_02_04

枝豆畑のとなりに、九州では見なれない作物がありました。農協の方にお聞きすると「ビート(砂糖大根)」とのこと。枝豆は連作(同じ畑で続けて栽培をすること)ができません。続けてつくると病気が増えたり、一粒ざやが増えたりするのだそう。小麦、イモ、ビートなどと組み合わせて輪作をしています。

決めごとを守って栽培、科学の力も活用

肥料は農協独自に配合したものを使い、農薬は農協で定めた基準を守って栽培しています。
管理が決めごとどおりにできているかを確認するために、収穫前の圃場ごとと収穫した後に残留農薬の検査をしています。
また、隣の畑にまいた農薬が飛散してくるのを防ぐため、枝豆の畑の四方に一定の幅でえん麦を植えています。畑のまわりを囲む様子から「額縁栽培」と呼ばれています。
畑の管理の仕方(草取りや土づくりなど)によって収量の差がでることもあるため、農協では土壌診断を活用して土づくりの指導等をおこなっています。

rupo_edamame_02_05
手前の刈り取った部分が額縁栽培に使われている「えん麦」。枝豆の収穫前に刈られます。

次回は猛ダッシュで収穫された枝豆を引き継ぐ冷凍枝豆工場をレポートします。

この記事はいかがでしたか?ご感想・コメントをお願いします。
※こちらはご覧いただきました記事に関するご感想をお聞かせいただくことを目的としております。商品等個別のお問い合わせにつきましては、正確に調査・回答させていただくために、こちらのフォームをご利用ください。