コープ職員ルポ

ニュージーランド オーシャンビーフ 訪問記

エフコープ:川岡 健吾

エフコープ舞松原店で畜産主任をしている川岡健吾です。
2017年2月、初めての海外出張で、ニュージーランドの産地視察の機会をいただきました。お店でオーシャンビーフを提供しながら、どんなところで育ったんだろう、国産の牛肉とどこが違うのだろうと思っていました。
今回それを自分の目で確かめる機会を得ましたので、組合員や職員のみなさんにしっかり伝えていきたいと思っています。

その5=自然を生かし技術に支えられた育成のしくみ

オーシャンビーフを生産しているジョン・チャップマン牧場の様子

農場(ステーション)≪肥育①≫

18年と長い歴史のある牛・羊を肥育する農場に視察に行きました。広い土地に氷河が溶けてできた澄みきった湖、テカポ湖に隣接する農場で、面積は58㎢。子牛から体重が450~500kgになる16カ月くらいまで肥育しています。


農場でお話を聞きました。左端が私です。奥に見えるのがテカポ湖。

自然が豊かな場所でもありますが、自然に逆らわないということで自然交配での繁殖もさせていきます。日本では人工的に行うことが多いので印象的でした。
また、良質な牧草を維持していくためにも水をまくタイミングや管理を徹底していました。ニュージーランドでは乾燥が強く、視察した2月16日にも山火事が発生するなど、牧草の管理が難しいそうです。

乾燥対策としてそれぞれの農場が大規模な散水機を所有しています。

出荷する前の施設では、牛のデータ管理が徹底されていました。耳に備え付けている個体識別で4世代前の母牛や体重・生まれた年月等情報がわかります。
肥育期間中に3回ほどエコーを使って肉や脂の付き具合を調べ、肉質が良い牛を種牛にするといった取り組みもされています。

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出荷前の自動体重計測器

ワカヌイ牧場 ≪肥育②≫

農場で肥育された牛は、16ヶ月ほどでワカヌイ牧場へ移されます。
ここで約4カ月間、700kgになるまで肥育されます。日本向けのオーシャンビーフには、草だけでなく穀物も与えて育てています。
とても広い敷地で、近くには海があり、山から海に向かって吹く風で新鮮な空気が常に流れる環境です。牛のいる牧場ではハエをたくさ見ることもありますが、ワカヌイ牧場にはほとんどハエがいなく澄んだ空気でした。同行したコープ九州畜産食品部の村田さんも、これまで訪問したいろんな国の農場の中でここが一番ハエが少ないとのことでした。



牛が座っているとリラックスしているといわれますが、こちらの牧場は座っている牛がとても多くストレスもなく管理が徹底されている印象を受けました。


 

カンタベリー工場 ≪と畜≫

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カンタベリー工場ではと畜から加工・包装まですべての工程を行います。と畜から包装されるまで約10分です。
ワカヌイ牧場から送られた牛がここで加工されます。生産性が重視され、非常に効率を意識していました。昨からと改善された点では、肉をパッキング(包装)するのを自動から手動に変更していました。自動では1分間にパッキングできる数が決められていますが、手動になるとスピードが上がり生産性が向上したそうです。すべてが機械化へのイメージがありましたが、生産性を意識すると人の技術も大切にされていました。ニュージーランドでは離職率が低く、常に経験と技術の向上があるのだそうです。
安全・安心ということで、様々な国から生産を依頼されており、カット方法など国・会社ごとに変えなければならず、高い技術・管理が求められます。カットの仕方などのクレームがあった際には、その内容と写真を事務所に張り出し改善を促していました。
日本に似た改善方法に驚きました。また工場では肉片なども床などに落ちてしまうこともあるため1日に3回クリーニングするなど衛生管理もしっかりしていました。



ワカヌイ牧場やカンタベリー工場で、コープ九州が運営しているCOOPWEBLABOに掲載されたコープ九州の新開さんのレポート記事を見ていただきました。日本で売られている様子を見ることができ、インターネットで繋がる喜びを言っていただけました。海外の生産地のみなさんにも読んでいただけるよう、将来的に英文の記事もできるとよいと思いました。

プロジェクターでCOOPWEBLABOを紹介している様子

 

リッテルトン港 ≪出荷≫

オーシャンビーフはカンタベリー工場を出荷されて約2週間かけて日本へ運ばれてきます。冷蔵の真空パックで、凍る寸前の状態で運ばれます。

リッテルトン港。山火事の煙が空を覆っていました。

今回の視察をとおしてニュージーランドの自然や生産者の方との交流を通して、安全面と自然を生かし逆らわない環境を身をもって感じることができました。
日本とは比べものにならないスケールですが、肥育や商品づくりに真面目に取り組んでいるところは日本との共通点を感じました。

 

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