コープ職員ルポ

産直たまごと鶏肉の故郷を訪ねて

エフコープ:大屋良太

エフコープではスタッフが自信を持って組合員さんに商品をおすすめできるように、年数回産地見学を行っています。今回は『産直たまご』や『南国元気鶏』を生産するマルイ農協グループ(出水市)へ。「想い」と「秘密」をたくさん持ち帰りました。

その5=マルイグループと生協との関わり。

マルイ農協は1957年9月に出水養鶏農業協同組合として発足し、以来50年以上養鶏を専門としてきた農協です。エフコープ設立当初からお世話になっているお取引先です。

 

「応援してくれている人がたくさんいたから」

 

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社訓「人に謝し、トリに謝す」の前で熱く話をされるマルイ食品の上須田社長。

 

今回の研修では、上須田社長がエフコープとの関係の中で最も印象に残っているエピソードを語ってくださいました。


それは平成23年1月に鶏インフルエンザが発生したときのことでした。初めて発生を経験し、社長は大きなショックと不安に襲われました。「マルイはもうだめだ」と思われたそうです。そんな状況の中大きな力になったのが、エフコープからの募金・激励メッセージでした。「自分たちは一人じゃなかった。生協に応援してくれる人がたくさんいた。」そう気づき、「待っている組合員のために」と早期に供給再開を果たしました。集まった募金は消毒用の噴霧器に活用されています。「生協と取引をしてよかった」「産直活動をやってよかった」そんな想いを胸にしながら、産直から信頼できるパートナーへさらに関係を深めていこうと思われたそうです。


このことをエフコープの取引先が集まる虹の会でお話したとき、上須田社長は号泣してしまったとのこと。別の機会でエフコープ職員向け研修時に話したときも涙が出てきて、同席した社員の方も涙を流されていたそうです。それくらいにこのエピソードは上須田社長にとっては大変印象深い出来事となっています。

 

鶏肉のプロだからこその味わい方とお互いを知る交流会。

研修の中で、産地のみなさんと最もじっくり交流を深められるのが夜のバーベキューです。バーベキューでは南国元気鶏の様々な部位のお肉を食べます。工場での解体体験だけでなく、ここでも部位の説明をしていただくことがあります。交流会にはマルイグループの職員さんだけでなく、鶏肉や卵の生産者の方も参加されます。

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社長も(写真右)トングでお肉を焼いてくださりながらの交流。聞いているのはエフコープに就職して1年目の山中さんです。

 

生協職員はここで、産地の方の熱い想いに触れることになります。「産直から信頼できるパートナーへ。生協の事業・組合員のくらしを守る。」マルイ農協のこのスタンスに、生協職員側は深い感銘を受けます。同時にそんな想いで、一生懸命商品を供給していただいているマルイ農協に対して何ができるのか考えるようになります。

 

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養鶏家の段原さん。お話の中から日々体力だけでなく気を遣って生産されている様子が伝わってきました。今回は防疫の関係もあり養鶏場は見学できませんでしたが、詳しくはコチラからご覧いただけます。(生産地より:マルイの南国元気鶏:“元気”なおいしさに、自信があるからこのネーミングです。)

 

マルイ農協にとっても、この交流会は特別な意味を持ちます。マルイグループでも営業の方以外は生協職員と普段身近で話をする機会がないため、工場の方や生産者の方、事務所勤務の方にとって生協職員の生の声を聞ける貴重な交流の場となっています。自分たちが生産した鶏肉や鶏卵・加工品がどのような流れで組合員宅へ届けられるのか、そしてどういった評価を受けているのか、生協という組織とそこで働く職員を知る機会となっています。マルイ農協では交流会に参加するメンバーの「一人一人がメッセンジャー」なんだという共通認識を持って交流会に臨まれています。お互いに理解し合おうとする者同士が交流することで、交流会は毎回活気に溢れた場となっています。

 

 

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緑のエプロンのみなさんが今回準備をしてくださった職員のみなさんです。

 

取材日:2015/9/4

 
 

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