コープ九州 生鮮商品部 水産畜産課 塚本 理慧
大隅地区養まん漁業協同組合のうなぎの養殖池は平均水深100~150センチで3重張りのビニールや鉄骨屋根に覆われ一定の水温になるように管理されています。3重張りのビニールハウスは約100坪、1つの池にはシラスが6万匹(時期・うなぎのサイズによって異なります)が育てられいます。
水産畜産課商品担当の塚本理慧です。カタログの中の白身魚・えび・うなぎなどのカテゴリーを担当しています。うなぎの産地鹿児島へ2025年3月に訪問した様子をご報告いたします。
例年、供給している水産商品に「うなぎ」があります。夏土用だけでなく通年で利用をいただいている人気商品になります。2025年度の土用丑に向けて製造先へ訪問してきました。
株式会社 鰻楽
CO・OP商品「鰻楽うなぎめしの具」を製造いただいており、養殖~製造からレストラン経営など幅広く展開しています。養鰻をはじめ、活鰻流通・販売・蒲焼製造・販売・直営店の事業を行っています。株式会社鰻楽へは初めての訪問のため製造工程の確認と鰻楽うなぎめしの具の実績共有や意見交換を行いました。
商品の特徴としては蒲焼製造時に炭火とガスバーナーを併用しており両者の長所を生かし、身の内側からしっかり火入れを行っているところです。当日見ることは出来ませんでしたが製造工程ごとに写真が掲示されているので工程を追いながら工場内の様子を確認することができました。
5年前に増設された第二工場ではカットと刻みの包装を行っており効率と衛生面に配慮したラインとなっています。工場内はとても広く、センサーでうなぎの重量・形を計測し定量にカットする機械を導入するなど、最先端の工場でした。
【鰻楽うなぎめしの具おすすめポイント】
☆個食の形態でアレンジ自由!
→これからの季節におそうめん×うなぎの組み合わせもオススメです!
☆タレが多いのでご飯までしみしみ。最後までタレご飯が楽しめます。
大隅地区養まん漁業協同組合
大隅地区養まん漁業協同組合では、うなぎを生産する組合員の養殖場で育てられたうなぎを当組合職員が現在までのスキルを生かし、一貫生産ラインで蒲焼の加工を行っています。生産の約9割は生協の宅配向けに出荷されており、その他はふるさと納税やギフトで出荷されています。
九州の生協とのお取引は40年を超えています。CO・OP商品になってからは37年と長いお付き合いになります。
養殖池の中でえさをもりもり食べるうなぎたち。朝の4時と夕方16時にえさを与えており出荷できるまで約1年半かかります。
大隅地区養まん漁業協同組合の加工場は割き場から蒲焼きラインを拝見し加工のスピードに圧倒されました。
加工工程ではまず活きのいい鰻を氷で〆て動きを鈍くします。九州や北陸では関東と同じ背開きですが、頭をつけたまま焼くという蒲焼きもあります。
長焼きはそのまま、カットは規格に合わせてカットし皮を上にして焼き始めます。途中自動反転で皮を下にしてさらに焼きます。この時点で既に美味しそうです。白焼き後は蒸しの工程を行い身をふっくらさせます。蒸気がすごくじっとしているだけで汗が出てきます。
ここから蒲焼きの工程へ。タレを4回付けては焼きを繰り返します。4回目の仕上げ後はよく見る蒲焼きの姿に。ここから真空パックでふかしぼり包装され凍結されます。
★ここまで約1時間30分!
C鹿児島県大隅産うなぎ蒲焼き1尾150g
C鹿児島県大隅産うなぎ蒲焼きカット2枚110g
【CO・OP商品鹿児島県大隅産うなぎの特徴】
①臭みがないからうなぎが苦手な方にもおすすめです
→臭い検査を4回、さらに薬剤検査も行う徹底した品質管理
加工前には池上げしたうなぎを地下水にさらして泥を抜いてから加工されます
②冷凍とは思えないふっくら感!!
→焼くだけではなく蒸すことでふっくら柔らかい食感に。また骨を感じにくくしています。
③徹底した管理で安心安全!
→いつ加工されたのか、だれが育てたうなぎなのか把握できます
④長焼き(1尾150g・1尾190g・2尾220g)とカット2枚110gは九州の味たれ付(添付たれ)!九州好みに合わせたちょっと甘めな濃厚タイプです。
⑤素材の味を楽しむなら白焼きがおすすめです。フライパンなどでカリッと焼いてわさび醤油や塩をかけてお召し上がりください。
2025年度土用丑の取り組みでは今回の産地視察で感じた商品へのこだわり、商品の良さを盛り込み、昨年より多くの組合員へ生協のうなぎを届けられるように関係する方と協力して進めたいと思います。