コープ九州 生鮮商品部農産課 鶴野智之
今年度取り扱予定の、「じゃがいも〈男爵〉」「じゃがいも〈北あかり〉」「まごころ部会のこだわり玉ねぎ」「じゃがいも〈メークイン〉」。この産直産地である「真狩ふれあいクラブ」「由仁まごころ玉葱部会」「JAそらち南(かごしま・おきなわ産直産地)」「上士幌ポテト生産組合」に、2025年5月の下旬、生協版適正規範の実施と今年の生育状況を互いに確認するためコープ九州農産商品部、小田原と鶴野が産地を訪問しました。
今回訪問した北海道移動総距離は400キロを超えています。
新千歳空港から車で1時間半ほどかけて、「真狩ふれあいクラブ」の点検です。
生産者のおひとり川西泰史さんに対応して頂きました。
圃場の管理や農薬の管理は点検表通り行われていましたが、改善事項として圃場においての部外者立ち入り禁止の掲示やフォークリフトのヘルメット着用、取水排水経路を圃場地図上に表示など、改善事項で依頼しました。
今年の作況について
今年は気温が上がらず寒さが続き、雨も降ったため通常から2週間程度作付けが遅れておりまだ定植されていない圃場が多く見られました。天気が大きく崩れなければ、作況は例年並みに追いつく予想ですが、天候が崩れた場合は端境期(はざかいき)※において高騰が予想されます。
※端境期とは…収穫の変わり目のこと
後ろに広がるのは今から植え付けられるじゃがいもの圃場です。まだ植え付けられておらず「きれいだ…」と思ってしまいました。
部会長の黒田良行さんに対応していただきました。黒田さんが法人化されており、さまざまな記録が設置されていました。
今年の作況について、こちらも天候の影響で作付けが遅れており端境期において価格が高騰する恐れがあります。
「由仁まごころ玉葱部会」は特別栽培を行なっており、可能な限り農薬を使用せず、自然由来の液肥を使用した栽培にこだわっています。玉ねぎそのものの力を引き出すために使用している液肥は木くずと尿素などを配合しているそうです。
紹興酒のような香りがしました。
JAそらち南にてオンラインを交えた生協版適正農業規範(団体編)を行いました。改善点は無く、今後も安定した供給を行って頂けるようにお願いしました。
(生産者編)は、生産者の廣岡さんにご対応していただきました。
外部の物へ対する立ち入り禁止の意思表示の掲示板と圃場における取水排水の改善をお願いしました。破棄物のリストの作成を少しずつ行っていく改善も承諾していただきました。
作況については、こちらも作業の遅れが起こっていました。
植え付けられて2~3週間ほどの圃場。あまりに植え付けが遅くなり、これ以上待てないところで植え付けた圃場もあるそうです。
部会長の坂田敦彦さんに対応していただきました。
点検での改善は圃場地図への取水と排水の場所の記入と部外者へ対する立ち入り禁止にの意思表示をする掲示をおねがいしました。
作況については作業の遅れがあり坂田さんの元につくまでの畑でも同様だった北海道産が始まる時期が遅れる恐れがあります。
点検のギリギリ前まで作業をされていた坂田さん。小一時間の点検を終え、素早く圃場に戻られました。そのため今年は写真の撮影を行えませんでした。昨年の画像です。
たまねぎに関しては全体的に作況が遅れており淡路産・たいよう農園・ひぜん産直の会から北海道産に切り替わる際に品薄になるかもしれない状況でした。
馬齢・メークに関しても作況が遅れており、玉葱同様6月の天候次第で例年通りに追いつく可能性はあるとの事でした。
初めての点検ということもあり、緊張しましたが、生産者の皆様が前向きに点検項目の改善に取り組んでいらっしゃったので初の生協版適正農業規範実施を時間はかかりましたが無事終わらせることが出来ました。
これからも組合員に安全で安心な生鮮商品をお届けする為に、産地を訪問し、学んでいこうと思います。
生鮮商品部農産課
2024年12月 コープ九州に入協。農産の商品担当として現在、土物(じゃがいや玉葱など)と菌茸類を担当しています。
担当商品が支持いただくととても嬉しいです。
趣味は筋トレやジョギングなど、身体を動かすこと。これから身体を大きくしていきたいと思っています。