コープ九州 CRM推進部 上田 千歳
「生協版産直品質保証システム」を用いた産地の点検に2025年1月、コープ九州農産商品部の内野とエフコープ商品部の松本が福岡県三瀦郡大木町の「JA福岡大城」を訪問、その後「ぶなしめじ」の生産を担っている「農事組合法人 ふる里の森」に点検のため訪問しました。
左からコープ九州内野担当、エフコープ松本担当、奥左JA全農ふくれん的場さん、ふる里の森 堀義孝さん
こちらの産地では水は井戸水を使用、水質点検も年に一度行っています。
捕虫器の確認事項では、年間○○点ほど生協に収めていただいているにも関わらず「虫」混入のお申し出がほぼないですね、カッターの使用をやめ電工ナイフにした、などと、コープ側と話をしながら進行。
ふる里の森で生産するきのこも「JGAP認証」を取得しているためスムーズな点検となりました。
福岡県は全国でも3位のきのこ生産量のきのこの産地です。
中でも大木町は一大産地。
なぜ大木町できのこ栽培が広がったのですか?の質問に
「元々大木町は「ござ(イ草)」の産地でした。その需要が下がり、いちごの生産が広がりました。しかし、いちごの生産は大変です。有明海が近く、比較的温暖で雪が積もりにくく、土地も確保しやすい。通年生産できて安定して収入があるきのこの生産があっていると、長野県で勉強した方が大木町で始めました。そして、それが広がって今や一大産地になっている、ということでしょうか」
と、堀さんに教えていただきました。
堀さんはぶなしめじ栽培に関わって30年ほど。
点検後きのこ生産の場を紹介いただきました。
生産現場へ!
まず見せてもらったのはこちら
きれいなふわふわの粉類
攪拌する前の培地です。
乾燥おからやとうもろこしの芯、米ぬかなど、数種の素材を組み合わせてあります。
こちらの培地に水分を65%前後に含ませてポットに詰めます。この詰め具合もこだわりがあり、機会を微妙に調整して一番菌が育つ状態をめざしているそうです。
その後ポットを殺菌、きのこの菌を施します。
きのこの菌と雑菌の戦いを制すため、殺菌が非常に重要です。
培地に水分が少ないと育ちにくく、水分が多いとカビが発生すると教えていただきました。
80日こちらに。
すごい量です。外気を取り込み、ポットの中に菌を充満させていきます。蓋をされたポットがずらり並びます。
木製のパレットの上に積まれたポットたち。パレットもカビやダニの対策のため、60度で熱処理をして使用しています。ポットやパレットの間に空いた隙間は風を通すために重要な意味があるとのこと。種が熟成するのを待ちます。
一段持たせてもらった担当。あまりの重さにのけぞっています。16個のポット約10キロ。蓋を開ける直前の株たちです。
重機で運ぶにしてもこの重量の大量のポットを移動させるのは大変な作業です。
蓋を開けて進むのは生育するための部屋。20番までありました。
この部屋の中でぶなしめじたちがポットから勢いよく芽を出していきます。
いざ、入室!
スチームがすごい
寄ってみると
かわいい!赤ちゃんだ!
部屋ごとに生育度合いが違います。とにかく「かわいい」を連発してしまいます。
蓋を開けて芽を出して20日、私たちの手元に届く姿まで育ちます。
お届け姿になりました。
JA全農ふくれん 田代さんよりみなさんへ
「博多ぶなしめじはシャキシャキした食感が特徴です。味噌汁や炒め物など幅広い料理にお使いいただけます。ぜひご賞味ください!!」
点検にて、真摯に組合員のために取り組んでくださっていることを知ることができました。
また、エフコープでは組合員活動でJA大城との産地交流を行っており、組合員さんが実際に生産現場を訪れています。機会があれば、ぜひ産地見学に参加いただけたらと思います。
今回の点検を終え、自宅で「いつもくん」に登録している我が家の「ぶなしめじ」を培地部分まで愛しい気持ちで愛でました。
記事では今後も様々な産地を紹介して参ります。
お財布にうれしいきのこたっぷりの丼はSATETOから。
ぜひコープのぶなしめじをお試しください!