コープ九州 CRM推進部 上田 千歳
「生協版産直品質保証システム」を用いた産地の点検に2025年1月、コープ九州農産商品部の内野とエフコープ商品部の松本が福岡県三瀦郡大木町の「JA福岡大城」を訪問しました。
この日の点検のメンバーは
JA全農ふくれんの田代光翔さん、的場彰文さん、JA福岡大城の小柳寛晃さん、生産者でえのき部会部会長の大塚敏秋さん、コープ九州内野、エフコープ松本
約90項目のチェック事項を、生産者や生産者の商品を預かるJAの職員と確認していきます。
生産する農産物は、食べる人への想いを持って生産、出荷している
声に出して各項目を読み上げていきます。一番最初の項目であるこの一文に対しては生産者のみなさん、「はい」と大きな声で自信をもって口にされます。
この日の大塚さんも「当たり前です」と力強く答えてありました。
JA福岡大城が取り扱う「えのき茸」はJGAP(※)、県GAP(※)の認証をうけています。生協版のGAP点検と重複する箇所も多くあるため、点検は非常にスムーズに進行しました。
JGAPとは「Japan Good Agricultural Practice」の略で、直訳すると「日本のよい農業の実践」です。 世界的な取り組みであるGAPの基準をもとに、日本の生産・社会環境に合わせた、より実践的な農業生産工程管理への取り組みを指します。
県GAPとは「福岡県GAP認証制度」の略
左)小柳さんと右工場内をアテンドしてくれた久良木徹さん
順調に点検を終えた後、資材置き場やパッキングを行う作業場と茸の生産所を確認しました。
計量されて
包装
2点セットされ私たちが知る姿になり積まれていました。
この日、収穫されたきのこを組合員さんへお届けする形に整えて(パッキング)一度JA福岡大城の集荷場へ集めます。その翌日に篠栗のVCセンターに納品され、各組合員さん毎に集品していきます。収穫した翌々日には組合員の手元に届く流れです。
生ごみ回収用のバケツ
大木町は「ゼロウエスト宣言」を行っており、持続可能な町づくりを推進している自治体です。工場で排出される生ごみは回収されて肥料に生まれ変わります。
きのこの培地も、きのこの成長に必要な栄養が残っていなくてもアスパラのためのたい肥や、牛の餌として循環されているそうです。
場所を移してえのき茸の圃場へ。
温度と湿度を管理された部屋の中に、びっしりと並ぶ菌床のポットたち
1月9日に菌を施したポット
きのこといえば「秋」をイメージします。芽を出す室温は16度程度。播種して2カ月ほど後に収穫ができます。
外気を取り込みつつ、温度を厳密に管理して生育させるため、夏の栽培に苦労するとお聞きしました。
まっ白です。 まだこれから育っていきます
生育に合わせて、室内の温度を変化させていきます。
出荷直前のえのきが控える。壁は菌の影響で変色していくとのこと。
説明してくださったJA福岡大城の小柳さんから組合員のみなさんへ
えのき茸はいろんな料理に活躍してくれるキノコです。「あのシャキシャキ感がいいですね!」と老若男女を問わず、様々な方からご支持を頂いております。
お手頃な値段の商品でもありますので、是非ご注文お待ちしております!!
今回は「ぶなしめじ」「えのき茸」の2産地の産地点検を行いました。
上記でもありましたが、「県GAP・JGAP」を取得されてある産地でもあり、スムーズな点検となりました。生産者の方々は「えのき茸・ぶなしめじ」を自信をもって栽培・供給されてあるのが、毎年産地に伺ったら感じる瞬間です。
私もカタログ企画等でまだまだJA福岡大城のキノコファンを増やせるよう精進して参ります。
鮮度はもちろんシャキシャキ感も自慢の「えのき茸」。利用する人たちを思い描き「おいしいものしか出したくない」と日々生産励んでいるみなさんにお会いすることができました。
産地に直結した「産直」は生産者と消費者の顔の見える産地直結です。今回も栽培方法をはじめ、リスク管理、働きやすさ含めた人的資源など、点検を行っています。安心して利用いただき、様々な料理に挑戦してみてください。
取材者おすすめのレシピ
SATETO えのきのジョン