斉藤さん家のれんこん 産直産地への点検を行いました

 

コープ九州 農産商品部 田中宏樹
生協くまもと無店舗商品部 佐藤恵美

 


右 齋藤隆二さん 左 齋藤蔵人さん

はじめに 

 

 

 

たしかな品質を提供し続けるために

 

コープ九州では、「生協産直産品質保証システム」を用いて品質の確認、検証、そのたしかさを保証する仕組みをチェックしています。『たしかな商品』を組合員に提供し続けるためです。年に一度、産直産地を訪れ、「生協版適正農業規範」の点検表を使用して、生産者の自己採点、および、二者点検を行っています。

 

生協くまもとでも、「生協版適正農業規範」の点検表を使用して、熊本県内の産直産地の点検を行っています。一緒に点検を行うことで『さらに良い農業・農場』を目指し、組合員に自慢の『産直商品』をお届けすることを目的としています。点検後は年4回行われる「くまもと商品検討委員会」にて点検時の報告を行い、産直認証を行っています。

 


写真左から生協くまもと鶴野・佐藤・城山、齋藤さん、生協くまもと河津・井手口、コープ九州田中

今年も、生協の産直産地としてレンコンを生産されている熊本県宇城市、齋藤隆二さんのご自宅でコープ九州、生協くまもと、相互での確認の場を持ちました。

点検表を用いて、各項目、また現場である作業場、圃場の確認を3時間ほどかけて行いました。点検の内容、そして2023年、今年の作況について、リポートします。

 

 

いざ、点検開始です

今回は生協くまもとから、無店舗事業本部無店舗商品部(産直商品・熊本地域発商品など商品に関する業務に携わる部署)の佐藤、鶴野、店舗事業本部の城山、河津、コープ春日店の井手口、コープ九州農産商品部田中、CRM推進部上田と大所帯で伺っています。点検表を用い、項目ごとに、事前に行っていただいた齋藤さんの自己点検を見ながら、質問や確認を行っていきます。

 


生協版適正農業規範 青果・米編(2023年5月版)の項目は生協独自の「生産する農産物は、食べる人への想いをもって生産、出荷している」をはじめに、生産体制や経営体制、資源、栽培管理まで約320項目になります。

この日はレンコンづくりに関わる216項目を互いに確認します。


奥から齋藤隆二さん、息子の蔵人さん、スタッフの中村さん

手前は生協スタッフ。齋藤さんの自宅で7月中旬に行われました。


斎藤さんが準備くださった台帳を基に自己評価が適正かどうか含めて確認していきます。


出荷のために使用する計量器に問題がないか、計量器を手にとり確認しています。

試食をいただきました

食べ方提案もいただきました。れんこんは今から冬にかけて収穫されますが、柔らかさが変わっていくため、走りの時期には水分も楽しめるメニューが合う、とのこと。左の画像の左は「きんぴら」奥は「からし味噌あえ」。昔ながらのおいしい食べ方です。右の画像は、「ハッシュドレンコン」こちらは、ハッシュドポテトの要領でレンコンを使って作られています。もちっとサクサクで香ばしく子どもが好きそうな味でした。

 

圃場(ほじょう)に出て確認を続けます

 


圃場で現在の生育状況や点検中に気になったことをお聞きしています。

 

佐藤から質問

今年も順調に生育が進んでいるとのこと。安心しました。今年も雨がたくさん降っています。天候のことで、今後の心配ごとはありますか。

 

斉藤さんから回答

レンコンは雨より風に弱いです。この時期からは台風がとても心配。台風で葉が折れてしまうと収穫量が落ちてしまいます。また葉が折れてしまうことでレンコンの節からいびつな形になってしまこともあります。また、天候ではないのですが、鳥害に悩まされています。特に鴨には苦労しています。根を掘ってレンコンを食べてしまうので…。

様々な対策を行いながら組合員へおいしいレンコンを届けたいと思っています。


まだ花には少し早い季節でしたが咲いていた一輪の蓮の花。日中は閉じています。

 


この日のレンコン。蓮はまだまだ大きく育ちレンコンもどんどん成長していきます。

まだ若いレンコンはみずみずしく、少し茹でさしみ醤油で食べられるほど柔らかです。


農薬庫に鍵がかかるか、など、項目に沿って実際に目視で確認も行います。

 

出荷用資材の確認を行っているところです。

 


生協側の最終確認の時間です

参加者のこの日の感想

鶴野

点検に対するしっかりとした準備からも生産者の積極性を強く感じた。見本となる生産者だと思う。

 

城山

このような場に初めて参加したが、組合員に伝えていきたい。組合員と生産者をつなぐ節になるのが自分たちだと感じた。

 

河津

部位によっておすすめの食べ方があるなど初めて知った。後継者がしっかりいらっしゃるということが今回一番安心した部分です。

 

井手口

齋藤さんの工夫やレンコンに対する思いを店舗で伝える努力をして行きたい。春日店では前に出していけたら、と思う。

 

上田

生産者の齋藤さんにお会いしたい、という気軽さで取材をお申込みしました。こんな多くの項目を互いに点検しているということに正直驚きおいしさの裏側にある努力に頭が下がる思いです。

 

佐藤

私の役割は生協くまもとの産直産地の生産者と組合員を繋げることです。私たちが産地点検を行うことで、『安全で安心な産直商品を組合員に届けること』『生協職員が自信をもって組合員に産直商品をお届けできること』『生産者にとってさらに良い農場を目指し持続可能な農業をすすめること』が組合員と生産者を繋げることだと考えています。

今回、点検を行った斉藤さんは組合員交流にも協力をいただいています。毎年行われる生協まつりにも参加いただき、楽しみにしてくださっています。斉藤さんの思いは、カタログなどを通して組合員に伝えること、生協で働く職員に知ってもらうこと、たくさんの工夫を凝らしながら多くの方に伝えることが、今後の使命だと改めて感じました。

 

 

田中

私の商品担当としての役割は、構成する会員生協の利益を確保することはもちろん、「食品の安全・安心」を基本に、組合員の普段のくらしに役立ち、より豊かなくらしづくりに貢献する事業活動を行う為、生協が取り扱う「安心・安全で鮮度の良い」青果物を安定的且つ持続的に調達・供給を行う事で、生産者と組合員の食卓をより豊かにし多様なくらしへ貢献することです。その実現の為、産直活動を含め、組合員との橋渡しを行い、青果物における商品事業をより発展させる事が農産商品部の商品担当の役割と考えています。

また、納得のいく鮮度、品質、味、価格を担保して組合員の食卓へお届けするために、産地には持続可能な関係を作りあげることや、産直の顔が見える取り組みを大切にしています。GAP点検を通して、互いを理解し、互いに抱えている悩みを解決することで、「生協と取引をしてよかった」「生協との仕事に誇りを感じている」といった想いを感じていただき、組合員のくらしを支えるパートナーとしてかかわっていくことが重要だと思っています。

今回、点検を行った斉藤農園さんは、まさに模範産地の一つです。商品への深い想いを抱き、生協の組合員を愛し、その心を後継者が引き継いでいく準備いただいています。今後も互いに支えあえる関係を続けていければと感じています。

 

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皆様から寄せられたコメント

  1. 毎年、案内があるのを楽しみにしています。
    産直のレンコンで作る「きんぴら」は最高です!!

  2. 斎藤さん家のれんこんのファンです。
    時々スーパーのれんこんを買って食べると斎藤さん家のが美味しさが改めてわかります。
    生協さんの厳しい基準もクリアされて
    親子で頑張られてる姿を拝見させて頂きました、安心して今後も購入しますので
    これからも美味しいれんこんをお願いします。