CRM推進部 上田 千歳

九州に住む私たちにとって、「すいか」は熊本!の印象が強いと思います。
実は、食品カタログで提供するすいかは産地をリレーしています
カットすいかの取り扱いがある生協は、毎年作況をみながら、5月に企画が始まります。
九州の長崎県産や熊本県産の産地から始まり、一大産地の鳥取県、そして、北上して長野県、さらに東北地方のすいかを9月まで取り扱っています。
このように産地を渡って期間を空けずに利用いただくことを「産地リレー」と言います。「適地適作」です。
今回はすいか産地のひとつ、長野県のJA松本ハイランドにて、野菜生産指導とすいか販売を担当される桃井諒さんに、産地について、また、今年のすいかの生育状況について、教えていただきました。
長野県 松本市はこちら

5月中旬、長野県にしては気温の高い日に訪問しました。

途中に見えた半分小さなハウスがかかったような圃場。
全部すいか畑でした「トンネルですよ」と教えてくれたのは農産品を市場から生協につないでくださる株式会社藤本の川本さん
2~3月にかけて植え付けてトンネルをかける、とのこと。
「トンネル栽培」は小さなトンネル状のビニールハウスで覆い、雨や風などから苗を守る育て方です。お嬢様・・・すいか令嬢が思い浮かぶ担当。
JAまつもとハイランドの桃井さんと今年の作況を確認する担当陣

今年の3月は降雪も降雨も多かったが、巻き返して昨年同様に定植できたとのこと。
昨年の計画と同様に実ると、約150万玉!!のすいかが松本を旅立つ予定です。

作付面積190ha(ヘクタール)福岡のドーム球場約26個分くらいと換算すると少しイメージ沸きますか?
管内には193戸の生産者がいらっしゃいます。
標高が高いため、湿度が低く、日照時間の長さもあって、糖度の高い、シャリっと食感のおいしいすいかが育つ土地柄です。また、ブランド維持の観点から、火山灰土壌に限定し育てられています。
花が付いたらそこに実がなります。実を実らせるためには受粉が必要です。
例えば、先日、ミニトマトの温室を訪問した際、マルハナバチが圃場を飛んでいました。受粉のためです。が、すいかは人が手をかけ、決まった節の決まった花に交配させます。
天候などのタイミングをみて一番おいしく実る茎の決まった順番の節の花に受粉しています。
交配日の印も付けられ、概ね50日後にすいかが出荷できる状態に達しているか判断されるそうです。

ひとつひとつ人の手で受粉すると聞いて気が遠くなりそう 圃場の広さもさることながら、姿勢が大変で重労働だ、と察しました
すいかは果肉の水分からも「水」が重要だろう、と素人考えに思っていました。
やはり、JAの入り口の側溝の水の量もすごい!

松本ハイランドのすいかは上高地の水が流れてきて水量も豊富。なんと、圃場のすいかの苗の下に冠水チューブが引き込まれており、水を苗に与える仕組みがあるそうです。

見えていませんが地中にチューブとは!
7月になると、見学した選果場(共選場)にピーク時には約4万玉のすいかが各圃場からトラックに乗ってやってきます。選果場を見せていただきました。
いくらシャッターを切っても全容を撮影することは難しい大きさ
畑から合格票とともにやって来るすいかは、さらに荷口ごとに専任の検査員が外観検査をし、その点検をクリアしたものを選別していきます。
すいかは、巨大共選場の複雑な機械のレーンに乗せられて
埃を飛ばされ、磨かれ、過熟やうるみ※が無いか点検され、糖度をチェックされ、空洞が無いか測られ、大きさごとに分けられてシールを張られ、梱包されていきます。
うるみ…熟しすぎて果肉が水浸しになり、痛みやすくなっている状態のこと
高原と言えど、夏場は40度近くまで気温が上昇する日もあり、重たいすいかを扱うのは大変な労働だと思いました。

広さを伝えたくて必死な上田
梱包されて運ばれる倉庫まで見学させていただき、今回の訪問は終了となりました。
最後に集合写真

左からコープ九州田中、JA松本ハイランド桃井さん、北九州青果鳥巣晃一さん、JA全農長野 那須裕史さん、藤本の川本晃弘さん
ノウハウの蓄積は消費者のニーズに合わせて、絶え間なく研鑽を重ねた結果だと思うと頭が下がります。
露地での広大なすいか畑の壮観さはもちろん、大玉な果実が選果場で流れているすいかはきっと圧巻だろう、と思います。
1玉1玉、人の目と巨大な選果機で選別された甘さの乗ったすいかを今年の夏も思いっきり楽しみたいと思います。産地による食味の違いなど、今年は意識してみようかな、と。
ますますマニアックになっていきます。

今年の松本ハイランドのスイカは7月3週目から企画開始です。8月の中旬まで北部九州の組合員さんには利用いただけます。ぜひカタログをチェックしてみてください。