コープ職員ルポ

大分臼杵訪問記

コープ九州:石井梨香

臼杵市は、大分県の東南部に位置する人口は約4万人のまち。東は豊後水道に面し、ふぐ料理や石仏でその名を知られています。そして醬油やみそなど、醸造業が盛んなまちでもあります。その臼杵に、コープの醬油やみそを製造しているフンドーキン醬油株式会社があります。醸造のまちに根ざしたフンドーキンの歴史と今を訪ねました。

その5=野菜のうまみたっぷりのドレッシングができるまで

静かな山あいにあるドレッシング工場

 

前回フンドーキン醤油を訪ねたのは、2015年4月(臼杵やフンドーキン醤油の歴史、しょうゆとみその工場については、大分臼杵訪問記その1~4をご覧ください)。

あれから1年半、今回は日本各地から集まった生協の組合員のみなさんといっしょにドレッシング工場を見学しました。ドレッシング工場は醤油やみその工場と少し離れた静かな山あいに位置しています。工場の前にはお醤油の世界一樽と同じような木製のタンクがありました。

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これは工場で使う市水(水道)と井水のタンク。しょうゆの樽と同じ方法で作られています。木は断熱性が高く、夏は温度が上がらず、冬も凍らないということで採用されています。

 

たまねぎの皮をむくのは手作業。超はやわざです。

今回見せていただいたのは、「CO・OPクオリティ たまねぎドレッシング」「CO・OP野菜たっぷり和風ドレッシング」の製造工程です。工場に入る前に工場長の池辺さんをはじめフンドーキン醤油(株)のみなさんから説明をしていただきました。

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そしていよいよ工場見学。たまねぎの皮をむく工程には、白衣に着替え、着衣のローラー掛けや手洗いなど工場で働くみなさんと同じ手順を踏んで入らせていただきました。作業室に入ったとたん、漂うたまねぎの香りとともに目から涙が出てきます。
「30分ほど経つと人間の目は慣れて痛くなくなるんです。目をこすってしまうと最初の状態に戻るのでこすらないでいてくださいね」と、平然と作業をされているみなさんにビックリしました。

次にビックリしたのは皮をむく手さばきの鮮やかなこと。
もっとも速い方で1分間に20個、平均でも15個の皮をむくそうです。
片手にたまねぎを持ち、もう一方の手にナイフとエアガン(空気が出てくる管)を握って、皮を空気で飛ばしながらむいていきます。

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上下のヘタを落とし切れ目を入れたと思ったら、あっという間に完了です!

すべてはおいしいドレッシングづくりのため

 

フンドーキン醤油(株)では、多いときは年間600トン、一日で5トンのたまねぎを使うそうです。
入荷したたまねぎは冷蔵庫で保管されます。使用時には、まず目視で傷んでないかをチェックし、皮ごと洗浄、皮むきとむきながらの傷みのチェック、むいたたまねぎを次亜塩素酸水で洗浄し、真水で洗って再びチェック。空気圧を高めて外部からの異物や菌が入らないようにしたクリーンルームに入ってからも洗浄を行い四つ切にします。このように何度も洗浄と傷みチェックを繰り返します。傷んでいるところがあれば、しっかり取り除くため、皮むきから四つ切までの工程をすべて人の手で行っているのです。

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味を支える原料選びとこだわりの製法

 

ドレッシングの原料のたまねぎは国産を使用。主には北海道産と九州産です。北と南を産地としているのは、それぞれの収穫期がずれるため、1年中新鮮なものが手に入るからです。九州産は佐賀県のものが使うことが多いのですが、今年は佐賀産の出来が悪かったため、北海道を多めに確保し、どうしても足りないときは富山県産を使って乗り切ったとのこと。
「産地が変わると味に影響しませんか?」との組合員からの質問には「たまねぎは品種まで指定しています。ただ品種が同じでも味に差があることがありますので、入荷時にドレッシングを作ってみて、味を確認してから製造に使います」ときっぱり。こんなこだわりがおいしさにつながっているのですね。
「たまねぎドレッシング」の特徴のひとつは、生のたまねぎと煮込んだたまねぎを使っていること。このことでザクザクした食感とこくのある味を実現しています。
手作業で4つ切りにされたたまねぎは、機械で粗いみじん切りにされ、生のまま酢醤油に付け込まれるものと、淡口しょうゆや生しょうゆ、だし、砂糖などをあわせた調味液で煮込むものに分かれます。
この2種類のたまねぎを混ぜたものを容器に入れたあと、植物油を充填して完成です。

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酢醤油に漬け込んだ生のたまねぎ(上)と調味液で煮込んだたまねぎ(下)。工場見学後の試食では2種類のたまねぎを別々に味わうことができました。

 

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みじん切り以降の工程は自動化されていますが、内容物が漏れていないかのチェックや印字のチェックは機械に加え、人の鼻や目で確認しています。私の参加したグループを案内してくださったのは、品質管理部門の方でしたが、入社してから皮むきや品質チェック等、一通りの製造工程を経験したそうです。光を当てた板の前で異物混入などを目視でチェックするところでは、最初目が回りそうだったとのこと。参加した組合員さんからは「知識だけでなく経験しておくってことは大事よね~、大変でしょうけど良いことね」と賛同の声が出されていました。

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ラインを流れるドレッシングを人の目でもチェック

サラダだけじゃない!ドレッシングの活用法

 

食生活の変化に対応して、フンドーキン醤油がドレッシングの製造を始めたのは1988年。副社長の小手川さんから「生協といっしょに商品開発を行い、いっしょに成長させていただきました」との言葉をいただきました。ドレッシング工場の生産量の半分はコープ商品なのだそうです。
今回の工場見学は日本生協連主催の「ラブコープ商品工場・産地交流会」として行われたもので、全国の生協の活動や商品を使い方も活発に交流されました。その一部をご紹介します。

(こんな食材に合う例)
◇野菜たっぷり和風ドレッシング◇
鶏の唐揚げ、カレーの隠し味、炊き込みご飯(3合のお米に100ml程度のドレッシングを加え、シーフードミックスを入れてパエリア風に)など

◇深煎り胡麻ドレッシング◇
白身魚のフライ、ほうれん草の和え物、肉いために。

◇たまねぎドレッシング◇
「レンジでチン」の唐揚げにかければユーリンチー風ご馳走に。

 

九州の生協から参加された組合員さんからもフンドーキン醤油と生協のつながりをあらためて実感したとの感想をいただきました。

亀井様
生協くまもと 亀井 伸枝さん

街並みと同時にフンドーキン醤油さんが育っているという事と、生協との関わりを強くされていることに親しみがわきました。工場見学させていただいたドレッシングの製造工程などを、持ち帰って伝え、そこから各地域へ伝え広めていきたいと思っております。生協とフンドーキン醤油さんの歴史を知ることができ、フンドーキン醤油のドレッシング・醤油・味噌をいつまでも食べていきたいと思います。 

 

宇都宮様
コープおおいた 宇都宮 日登美さん

地元大分の組合員として、いつもそばにあってあたりまえの商品だったのですが、今回参加して、資料でみることよりも実際自分の目で見て、現場の方の声を聞き、とてもためになりましたし、コープと共に成長してきたという言葉は、とても嬉しかったです。ドレッシングの試食は食パンですると、とても良いとお伺いしましたので、また新たな気持ちで試食してみたいと思います。このような機会をいただき、たいへん勉強になりました。些細な質問まで丁寧に答えていただき、ありがとうございました。              

 

工場内や商品の詳しい紹介はこちらでどうぞ!!

日本生協連
http://goods.jccu.coop/voice/opinion/2016/12/-1-2.html
しゃかいか!
https://www.shakaika.jp/blog/21982/fundokin_usuki/

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