2024.03.26
150. 農産加工センター にんじん①
組合員のみなさんに届く農産物は、一度、コープ九州の農産加工センターに大集合し、検品を受けます。その後、カット加工や袋詰めをされて、セットセンター(商品を各組合員さん向けに仕分ける場所)に移動します。
今回のマンガでは、農産物のなかでも人気が高いにんじんにプーコが扮し、どんな検品がなされているのかをご紹介。教えてくれたのは、農産加工センター担当の職員、内野耕一さんです。
コープのにんじんは、洗いにんじん、土付きにんじん、有機栽培にんじんと複数種類があります。九州産のものが多いのですが、「季節によっては北海道から4〜5日かけて届けられるんですよ」と内野さん。
届いたにんじんはまず代表検品です。「にんじんが入った段ボール5箱に1箱を開けて、無作為ににんじんを取り出してチェックします。ここで状態が悪い時は再入荷してもらうこともあります」。なるほど、代表検品がにんじんの第一関門ですね。
代表検品を通過したにんじんたち。ほっと一息つく間もなく、今度はひとつひとつ人の目で検品されていくのですが、そのお話はまた次回のマンガで。ここでは少し、にんじんの性質をご紹介します。
根菜類であるにんじんは、なんとなく丈夫そうなイメージですよね。「でも実は、すごく繊細な野菜なんですよね〜」と内野さん。箱に詰められ、トラックの荷台で揺られるうちに小さなが傷がつきやすいそうです。その傷から黒いシミができるので、特に厳しくチェックをしているのだとか。
また近年の気候変動による気温上昇も影響して、夏の暑さでにんじんが疲れてしまうこともあります。もちろんしっかり温度管理はしているのですが、にんじんは工業製品ではなく、農産物です。つまり、いきものですからなんらかの影響を受ける時もあります。商品が届いたらすぐに冷蔵庫に入れるなど、やさしく取り扱ってあげたいですね。
ちなみに、にんじん表面にできた黒いシミは、にんじんに含まれるポリフェノール(色素成分)とオキシダーゼ(酸化酵素)が混ざり合って、変色したものであることがほとんどです。カットしたリンゴが茶色っぽくなるのど同じ自然現象です。
まずは手にとって、にんじん表面の皮をむいて、確認してみてくださいね。
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・福岡県の篠栗にある農産加工センターを詳しく紹介しています。内野さんも登場していますよ。
・鹿児島県の姶良にある南九州の農産加工センターはコチラ①
・鹿児島県の姶良にある南九州の農産加工センターはコチラ②
・エフコープの農産加工センター動画です。動く内野さん、登場!