園地や選果場の見学を行ったのち、通訳を交えながら、生協版適正規範の点検表を用い、ヒアリングを実施しました。
イラストで注意喚起がなされています。
2006年に「青果生産者編・団体編」が制定された後、改定を行いながら運用しています。
「生協版適正農業規範」の点検表は、産直生産者・生産団体が法令を遵守し、出荷する農産物の品櫃と安全性を高めて、生産者自身の健康や安全を確保しながら持続可能な生産を実現するためのツールです。
★理念・コンプライアンスについて
農産物の生産にかかわる基本的な法令をしっかり周知されていました。
★生産者の基礎的データの収集
圃場台帳及び肥培管理表があり、各生産者別に特定できるようになっていました。
★栽培・収穫の工程管理
農薬については、ウェザーマップ等を使用するなど、広大な圃場であり、ドリフト、飛散のリスクが低い中でも徹底した管理を実施されていました。
★保管・選別・放送・出荷などの工程管理について
選別の基準がきっちりと設けられており、それに準じて検品、選別作業を実施していた。温度管理についてもコールドトリートメント※含めた専用施設も完備している。
★作業場における衛生管理
作業場には、手洗いマニュアルが掲示されており、衛生的に管理されていました。余計なものは極力置かないよう場内ルールを定められていました。今回視察した選果場は「ノンケミ」のみの取扱いとなっていますが、作業終了後はレーン含めて洗浄を徹底されています。
★労働安全と雇用管理
特にオーストラリアは多国籍国家という事もあり、特にこの点にはデリケートに取り組んでいるとの事でした。
コールドトリートメントとは…輸送中にコンテナ内を冷却すること。害虫などを駆除し、荷揚げ港で薫蒸を行わずにすみます。
産地からの要望・意見
取引先やインポーターはよく来られますが、実際に私たちのオレンジを食べてくれている人達の声が聴きたい。是非、ユーザーを連れてきて欲しい。日本からは遠いけど、、、
様々なコストが上がって大変だ。
コンプライアンスや労務管理などは、かなりシビアに徹底されていました。衛生管理も素晴らしかったのですが、文化の違いもあり、着帽やヘルメット着用の点については、温度差を感じる場面もありました。イメージしていたよりもマンパワーが強く、手作業でパレットに積み上げる作業を行っていました。
キーナングループの点検を終え、翌日は、ギラニーオーチャード&パッキング農園の視察を行います。グリフィスを後にしました。
小田原の感想
キーナングループは、長くコープ九州とお取引をして頂いている産地です。私自身は今回初めて現地を訪れる機会を頂きましたが、肥培面、衛生面、労務面ときっちり管理が行き届いていました。円安等情勢の変化が激しく、他国に輸出したほうが有利になる可能性もある中、今回も8月いっぱい日本(コープ九州事業連合)へ出荷してくれます。その気持ちをしっかり受け止めながら、おいしいネーブルオレンジをお届けできればと思っております。
ポール・キーナンさん宅のホームパーティーにご招待いただき、牛肉や羊肉などをいただきました。