コープ職員ルポ

フランスボルドー訪問記

コープ九州:石井梨香

ワインブームと言われて久しく、今やすっかり食卓の定番となったワイン。実はエフコープのワインの歴史は古く、ブームのずっと以前から、手ごろでおいしいワインを取扱って来ました。今後、さらにワインのラインナップを充実させるに当たり、エフコープの担当職員・石川梨香が、長年おつき合いいただいているフランス・ボルドーの生産者を訪ねました。

その1=街中世界遺産、月の港、一面のぶどう畑、ボルドーへ。

ボルドーとのおつき合い、三十余年。

エフコープのプライベートブランド商品のワイン『ベルフランス』は、1983年、エフコープの設立の直後に生まれました。フランス、ボルドーの生産協同組合ソビコープをエフコープの訪問団が訪れ、国際的な取引がはじまりました。ボルドーワインが高価だった当時、手ごろな価格で味わえる本格的なワインということで、試飲や商品の紹介活動も積極的におこなわれ、多くの組合員に親しまれました。 それから30年、ソビコープの事業はプロダクタ社に引き継がれ、おつき合いは続いています。今回は、現在の製造状況を確認することと、現地で生産者、生産状況、ワインの種類などを観ることで、今後のワインの品ぞろえを構想するために訪問しました。

広がるブドウ畑、横たわる三日月の河。

日本を午前中に飛び立って、その日の15時にパリのシャルル・ドゴール空港に到着します。日本とフランスの時差は8時間で、時間が8時間戻ることになるからです。
パリでボルドー行きの飛行機に乗り換えです。乗り換えのターミナルは小さいながら、ガラス張りでシンプルかつおしゃれな造りでした。
パリからボルドーへは2時間弱の旅。窓の下には延々と畑が続き、フランスは農業国なのだということを実感。飛行機が降下を始めたころ、西に傾いた陽を受けて光る大きな河が見えてきました。最初に見えたのがドルドーニュ河、ボルドー市街地を流れるのがガロンヌ河。蛇行するガロンヌ河の姿を三日月にたとえ、ボルドーは「月の港」と呼ばれています。これからの行程に期待が高まります。

ボルドーに近づく飛行機の窓から見たドルドーニュ河。奥のオレンジ色は夕日です。

街自体が世界遺産、ボルドー。

ボルドーは、フランス南西部に位置し、2007年に世界ではじめて市全体が世界遺産に登録された都市です。河を通じて大西洋に面し、17世紀頃には、潮流を活かした貿易で栄えました。市の中心部には、18世紀の壮麗な建築が当時の姿のまま現役で残っています。
到着日の夜の食事は市の中心部の広場に面したレストランでとりました。少し肌寒い季節でしたが、広場に出したテーブルにも人がいっぱい。地元の方というよりも、観光客が多いようです。ボルドーでの観光のお目当ては、世界遺産の街並みとワイン。ボルドー大学を始めとした学校も多いため、フランスでも有数の学生の街でもあるそうです。
ボルドーの市街地から車で1時間ほど走ると、周りは一面ブドウ畑の風景が広がります。エフコープの『ベルフランス』の原料となるブドウは、ドルドーニュ河とガロンヌ河に挟まれた地域でつくられています。ボルドーの二つの河に挟まれた地域はワインづくりに適していて、生産量も多い地域です。「『ベルフランス』が誕生した頃も知っているよ」というプロダクタ社の輸出営業担当のアレキシスさんが、醸造工場とボトリング(瓶詰め)工場を案内してくれました。

ボルドー市内から車でサンテミリオンへ。道路の左右にずっとブドウ畑の風景が続きます。
世界遺産に指定されている城壁都市サンテミリオン。古代ローマ時代からブドウが植えられていたと言われており、ブドウ畑の景観も世界遺産。この丘の上周辺で生産されたワインだけがサンテミリオンを名乗れる。
サンテミリオンの街並み。ボルドーの伝統菓子「カヌレ」のお店も有名です。
サンテミリオンの丘を下ったレストランのテラスからの眺め。
プロダクタ社のアレクシス・フォウラウトさんを囲んで。左はコープ九州事業連合食品部の七夕さん。

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