2022.06.10
110. コープはじめてものがたり 味噌②
味噌を木桶に入れて店頭で量り売りをしていた頃、保存料(防腐剤)は必要ありませんでした。
でも、味噌を個包装に入れ、密閉させた状態で流通させる時代になると、袋の中で発酵が進んで、いつかは破裂してしまう心配も…! よって保存料を加えるのが常識でした。
そんな中、臼杵市の生協(コープおおいた)の婦人部から、「子どもたちにもっと安全な味噌を食べさせたいな」「保存料を使わない味噌を開発してもらえるとうれしい!」の声があがったのです。
その声は大きなパワーとなって、コープの味噌をつくっていたフンドーキン醤油(臼杵市)に届きました。
フンドーキン醤油も最初は「無茶な要求だなあ」「できっこないよ〜」と驚いていたのですが、組合員さんたちの熱い思いに、だんだんとほだされていきます。
そしてついに「やってやるぞ!」「保存料なしの味噌をつくる!」と決意したフンドーキン醤油。酒造りが身近にあったことからアルコールを加えるという発想が生まれ、日本ではじめての技術の誕生となりました。
この技術は日本中に広まり、醤油などにも応用されています。
みなさんが何気なく手にしている個包装の味噌。そのパッケージのなかには食の安全安心につながる物語がかくれていたんですね。
「保存料(防腐剤)不使用の味噌」のほかにも、コープがさきがけとなったものはいろいろ。野菜と果汁を混ぜたジュース(ミックスキャロット)や骨取りの魚、無塩せきソーセージなどもその例です。
これからも「コープはじめてものがたり」として、少しずつ紹介したいと思っています。
「大分臼杵訪問記」 コープウェブラボで臼杵のまちにフンドーキン醤油株式会社を訪ねました
コープおおいたのHPに当時のパッケージを発見(1965年のところ)
フンドーキン醤油株式会社の歴史について
九州の生協発の味噌。きほんはこちら。
CO・OP あわせみそ1kg
こちらの味噌も人気です。
CO・OP あわせみそマイルド 750kg