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生協コープかごしま 組合員のためのおせちができるまで

生協コープかごしま 商品部部長スタッフ 坂口政行

 


組合員の感想を積み重ねて、採用される内容、味付け、名称などが決定しました。

 

商品開発改善委員会について

生協コープかごしまは、発足当時から組合員と一緒になり商品の開発と改善を行っています。

①組合員の声をきく

②組合員と一緒に

③組合員とメーカーのつながりの場という考えを大切にしています。

毎年、おせちやクリスマスケーキ、コープかごしまオリジナル商品の開発改善委員会を開催し、組合員の要望に寄りそった商品づくりを行っています。

6月 加世田店で委員会がスタートしました

 

6月 生協コープかごしま かせだ店にて第一回目の会議が開催されました。

参加者は、12人の組合員と、製造メーカーである明和食品の川邊社長と担当の小松さん、商品本部をはじめ店舗やセンターなど関係各部のコープのスタッフ10人、合計24人でのスタートです。

初回という事もあり多くの職員参加がありました。

 


説明を受ける組合員のみなさん。真剣な面持ちです。

今年度の「商品開発改善委員会」で行うのは、既存商品『たすけあい「いち和膳」』の改善と新商品「主原料を国産素材にこだわったおせち」の論議、提案です。

  •  

明和食品のお二人から商品の詳細の説明を受け、まずは試食を行います。

試食を行ったのち、いただいた組合員の声をもとに8月までに商品を作り上げていきます。

 

一人用おせち『たすけあい膳』ついて 組合員の意見

・味が少し濃いかな?ごぼうの食感が柔らかすぎた

  • 見た目がいい!ぶりは素材の良さを感じられた

 

主原料を国産素材にこだわったおせちについて 組合員の意見

  • コープでしか注文できない「国産」もしくは「鹿児島県産」楽しみです!
  • 国産にこだわると高いのは当然だと思います。だからと言って、外国産が良くない、というのはおかしいと思います。日本産であったとしてもおかしいものもあるといます。
  • 全体的に味が濃いけど、バランスをみるなら「栗きんとん」の甘さを少しすっきりさせてみては?と思いました。

 

 

会議を終えて 生協とメーカーのやり取りが続きます

メーカーさんには、開発改善委員会で頂いた声を参考に商品の改善を行って頂きます。メーカーさんは「すべてのお声を反映できるように」と検討頂いております。ただし、メーカーさんの負担が大きくなり過ぎないように細目に連絡を取り合いながら最善をみつけています。開発改善委員会を通して、メーカーさんの商品への熱い想いやこだわりを感じることができます。

 

7月 さらなる改善を試食 意見の交換を行います

 

ふたたび、8人の組合員さんがかせだ店に集まり、委員会を開催しました。

前回から改善したポイントを紹介、試食をして意見をいただきます。

また、今年度改善予定はありませんが、明和食品の三段重の紹介も行いました。

 

 

三段重を囲んで。

 


前回いただいた意見をもとに、変更した内容を紹介しています。

 

詰め合わせ内容や配置の変更など、昆布巻きの味など前回いただいた意見をもとに、鹿児島の方になじみの深い甘めの味つけにするなど、変更した昆布巻きを試食いただいたところ、

「味付けが大きく変わり、おいしくなっている!企業努力を感じる」

などと感想をいただきました。

 

組合員の意見

  • 数の子の国産はなかなかない。国産素材おせちに数の子があり驚いた。
  • 湯葉巻きは見栄えもよく、素材の味が引き立つおいしさ。白だしで炊くとさらにおいしくなりそうです。金箔もありかもしれない。あまり食べる機会がなく、目を引きます。
  • 原料を国産でそろえるのは、原料の確保などリスクもありそう。製造がしっかりできるのか、不安な部分も気持ちもある。メーカーさんは大変そう。
  • 今は減塩志向。つくるのが大変だからという理由でおせち購入者も増えそう。

この回に確認した内容・次回に向けて

昆布巻きとかまぼこは今回の提案分ですすめることに決定しました。

湯葉巻きはさらにおいしくなる可能性を考えて、再度味付けを変えて提案をしていただきます。

主原料を国産素材にこだわったおせちは13,800円(税別)で提供することを決定しました。高価格な商品になるため、価値をしっかり伝えていくご案内をいかに行うか、委員会で訴求方法についても考えることにしました。

主原料を国産素材にこだわったおせちは商品名を次回協議するため、アイディアを持ち寄ることにしました。

 

8月 最終チェック いよいよ完成です

 

最終回、5人の委員の皆さんが参加されました。

前回の内容を最初に確認します。いよいよ今回が最終の委員会です

   
商品本部の西中村担当が3回を通じて、会議の進行を行いました

いよいよ最終段階です。最後の味調整の「湯葉巻き」のほか、三段重の試食も行いました。

 

商品の良さを伝えるのにはどういうカタログ紙面がいいのかを話し合いました。

いい商品をつくったからこそ、商品価値を伝えるために真剣な眼差しです!

 

 

 


思い入れたっぷりな新しいおせちです

一人前のおせち『たすけあい「いち和膳』と同じ開発商品ということもあり、

主原料を国産素材にこだわったおせちの名称は『国産素材「にじ和膳」』に決定しました。

 

カタログ紙面では、素材の価値を伝えたい、と意見が交換されました。

 

 

委員のみなさんの感想・想い

  • 今まで、おせちは仕出しのお弁当みたいなイメージがあり、先入観で買ったことがなかった。開発改善の機会をいただき、メーカーのこだわりや一品一品の味の良さを知ることができた。携わることができてよかった。
  • 湯葉巻は心に残る味。最高においしいと思った。湯葉本来の味を感じられるほど良い味付けになっていると思う。
  • カタログ紙面で商品価値をどう伝えられるかが大切。カタログ紙面の内容を楽しみにしている。

 

 

 

製造メーカー明和食品様より 今年の商品づくりを終えて

 

明和食品、社長の川邊さんと商品開発担当の小松さん


 

この度は、改善委員会を開催いただき、ありがとうございました。良いものは良い、悪いものは悪い、と消費者目線で直接ご意見をいただける機会は貴重で、こういった機会を作ってくださること自体大変嬉しく思います。

印象に残っているのは、組合員様一人一人がそれぞれ意見をくださることです。

良いおせちにしたいと考えてくれているから、皆に合わせた意見ではなく、個々の意見をくださっていると感じました。

実際に、改善していく中で喜んでもらうことも多く、私達も自信を持つことができ、毎回楽しく参加させていただきました。

国産原料の調達や味付けの改善など、完成に至るまで大変な部分は多かったですが、苦労したからこそ、安心安全なだけでなく、皆様に自信をもっておすすめできるこだわり抜いたおせちを作り上げることができました。この機会にぜひご賞味いただけたら幸いです。

 

 


今年度関わった 担当坂口の想い

組合員の方々のまっすぐな声が飛び交っており、想いが伝わってくる委員会でした。

メーカーさんも声を真摯に受けとめてくださり、会を重ねるごとに進化していくおせちに驚いていました。

組合員からも「企業努力を感じる」「参加してよかった」の声を頂けました。想いの詰まったおせちをぜひ食べて頂きたいです。

 

 

記事でご紹介した内容は2024年10月4週のカタログ掲載の商品となります。

(配布10月7日~11日)

 

PROFILE
坂口 政行

鹿屋・松元センターを経て、鹿児島県経済農業協同組合連合会(JA鹿児島県経済連) へ出向。そこで開発に携わった「スマイルリング商品」がお気に入り商品です!

趣味は温泉めぐりです。湯舟・サウナでぼーっとする時間が欠かせません。子どもたちへの読み聞かせの影響か、絵本の世界にはまっている今日この頃。

週末は基本的に子どもたちに遊んでもらっています。

 

 

 

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