バーチャル対談
〜入協4年目コープ男子が聞く〜
日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連)は「平和とよりよい生活」を目指して日本の生協の全国組織として設立されました。生協に加入いただいている組合員は全国で約2,800万人。
「生協って何だかいいことやってそう」、「生協なら安心だね。」
積み重ねてきた生協の取組みがたくさんの信頼を生んでいるのは事実。だけど、僕の中でまだまだふわっとしている「生協」。生協の力って?生協の役割って?
疑問を胸に、昨年COOP WEB編集部が日本生活協同組合連合会 本田英一 代表理事会長に行ったインタビュー映像の会長とバーチャルでお話ししてみました。
生協の力っていうのは、組合員一人一人が、自分が生協の組合員として仲間と一緒によりよい社会を作るために何かしたいと思って、力を寄せ合って生まれます。職員も一緒。そういうのが「生協運動」だと思うんです。
なるほど〜。生協の力って、職員も含めて一人一人がより良い暮らしを作っていくために、考えて、協力して、行動することで生まれるんですね。
ただ、昔は組合員活動は専業主婦を中心に支えられてきたんだけど、今は共働きが増加して、今の若い人たちは活動に参加できなくなってきています。生協を安定的に運営していこうと、職員も事業予算達成ありきの考え方になってきていて、どんどん生協が「売り手と買い手」の様な関係になってきています。
確かに、現場は色々と予算を追うことで忙しいし、それに共働きが増えて配達をしていた時は組合員さんと会えないケースが多かったな〜。今ではもう4割の組合員さんと会えなくなってきていますね。
何だか悲しいな、、。
誰でもやりがいを感じるところで仕事をした方が良いよね。目の前に組合員がいることが一番だけど、現代社会においてうまく事業が回るためには組合員さんとは直接関わらない裏での仕組みづくりやそんな仕事に従事する職員も大切です。その中でみんながやりがいを感じるにはどうしたらよいのか、どんな仕組みが必要かと考え続けています。
組合員さんからのありがとうの声ってやっぱり一番の仕事のやりがいだよな〜〜。
でもそのためにはしっかりとした仕組みが必要ってことか。
私もできることなら、週の何日か現場に足を運んで、色々な業務に関わりたいと思うんですよ。現場を知ることができたら報告書なんて必要なくなるしね。
将来的にはそういう組織を目指したい。
私は、コープこうべ出身。色んな仕事や立場を経験してきました。
初めは単なるサラリーマン的な働き方をしていましたね(笑)。その後、役職なりの役割をこなしていたのだけれど組合長になって組合長って何をすべきなの?と思うようになったんだ。
そう思ったのも、経営的に厳しい状況が続いた時があってね。売上が上がらないことに関して必死に考えていた時に、そもそも生協は利益を出すことが目的じゃないってことにはっと立ち返ったんです。
経営が厳しい時にこそ、利益重視の考え方になってしまいがちだけど、組合員さんとより良い暮らしを築きあげるという生協の役割を忘れてはいけないですね。
でも、やれる事はやっていたから、これ以上どうしたらいいのかわからなくてね。
だから若手の職員に聞いたんだ。
そうしたら、生協が社会的課題を解決する事業体のトップランナーになる!って声が上がってね。そのためにはソーシャルビジネスが必要だねって話になったんだよ。
なんか凄くかっこいい!!でもなぜソーシャルビジネスなんだろう??
要するに、生協って他の小売業とは違うってこと。
学生さんの話を聞いたときに、家で昔から生協を取っていたそうなんだけど、生協はスーパーの一種だと思っていたそうなんだ。違うはずが同じに見えるようになっていたんだね。
ただ商品を並べて売っているわけじゃない。暮らしに寄りそった簡便商品の提供だったり、商品情報を発信したり、生産者とのつながりを大事にして交流の場を作っていくことが、生協に興味を持ってもらうきっかけになるはずです。
そっか、ただの小売業じゃない、生協のこだわりや取り組みが多くの人に伝われば、もっと生協に興味を持ってもらえるってことなんですね!!!