2023.03.22
127. たまごの価格、ほんとに高い?
「最近、たまごが高くなったよね〜」。
あちこちでそんな声が聞こえてきます。暮らしに身近な食材だから、高いか安いか、とても気になりますよね。
そう!!! そんな今だからこそ、たまごのまわりでいったい何が起こっているのか?? 知ることからはじめませんか?
たとえばこんなこと…
①「飼料代」が以前の約3倍!? ロシアのウクライナ侵攻の影響も!
農林水産省のデータによると、たまごを生む鶏の飼料の価格が急上昇。2000年代初頭まで1トンあたり4万円程度だったのが、2022年11月には11万円4800円になったというデータもあります。今、鶏・豚・牛など畜産関係の飼料はほとんど、輸入でまかなっているのが現状です。コロナ禍で輸出入に混乱が生じたのはご存知のとおりですし、穀物の主要輸出国であるウクライナで生産量が減ったり、輸出そのものができなかったり。さらに、今後に向けて穀物を備蓄する国もあり、高止まりしているのです。
②「電気代」「輸送費」も高騰している!
鶏が元気に育つよう、鶏舎を心地よい温度に保つには、電気代がかかります。そしてパック詰めの工場(GPセンター)の稼働や輸送にかかる経費も、私たちの日々の生活同様にどんどん膨らんできているのです。
③「鳥インフルエンザ」の影響で、たまごを産める鶏が減ってしまった!!
2022年10月頃〜2023年3月現在まで世界的に大流行している「(高病原性)鳥インフルエンザ」。感染で殺処分となってしまった鶏は、約1600万羽となり、過去最大の殺処分数となっています(2023年3月14日時点)。新たに生まれた鶏がたまごを産めるようになるのは、生後200日くらいから。鶏はいきものですから、足りなくなったらすぐに増産というわけにはいかないのです。
これらの理由から、日本だけでなく、世界各地でたまごの価格が通常の倍くらいになっているところがあります。
でも、いろんな背景を知って、ちょっと立ち止まって眺めてみると、たまごの価格って現状でも「すごく高い!」とは言えないかも??
一番大事なことは、コープの産直たまごの生産者さんが生産を続けていける価格で、組合員さんに利用してもらうこと。「うちの子どもたちは、コープのたまごでつくった卵焼きなら、たくさん食べてくれるの!」なんて声もあったりして、生産者のみなさんは組合員さんからたくさん元気をいただいています。
たまごパックに手をのばして「高いっ!」って思った時、このマンガを思い出してくれたらうれしいです。
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白と赤のたまご、何が違う!? など、たまごのギモンを調べてみました。
マンガにも登場した、安全安心なたまごのためのチェックの様子をコープ職員さんがレポしています。