エフコープ 商品検査センター 宮田 有規
前日に引き続き、宮平さんに同行して学ぶ2日目。エフコープ商品検査センターりんご館の宮田が報告いたします。
9:00~ 検査準備
9:30~ 事務所出発
10:00~ コープ寒川、あっぷるタウン惣菜部門の拭き取り検査および商品収去
11:30~ 事務所着
微生物検査体験(商品サンプリング、ピペッティング、添加回収試験)
検査終了後 片付け、掃除
2日目は、事務所に入るとかなり寒かった。というのも、検査をする日は、事務所、前室、検査室の空調を20℃で運転する決まりとなっている。1番の理由は検査員が汗をかかないようにするため。検査を行っている以上、検査室での汚染はあってはならない、という考えの元、汗も汚染の原因となるため排除するために20℃に設定している。
検査室の中は陽圧に保たれており、扉を開けても検査室から準備室に空気が流れるようになっている。その他、エアコンの中には集塵機が内蔵されており、年1回自分たちで清掃するようにしている。エアコンは検査台の上に設置されているが、風除けを付けず業者にお願いして、検査台に向いた吹き出し口は風が出ないようにしてある。
準備終了後、コープ寒川とあっぷるタウン店惣菜部門に拭き取り検査と商品収去に向かった。
店舗到着後、作業場で拭き取り開始。
拭き取り箇所は、包丁、まな板、コールドテーブル取っ手、水道取っ手、作業者の手の5箇所。包丁、まな板は、保管中のものではなく、必ず作業中のものを拭き取る。作業をしていない場合は、その場でスタッフにお願いし、揚げ物を切った後拭き取る。包丁は刃部分の片面全体。まな板はエフは10×10センチ四方であるが、おきなわは食品を置いた箇所全体を拭き取る。コールドテーブル取っ手は、使用頻度の高い取っ手を拭き取るため、調味料が保管されている取っ手を拭き取る。作業者の手は、手袋の上から行い、タレ等が付いていてもお構いなしに手のひら、指、指の間を拭き取る。
包丁、まな板の拭き取りについて、りんご館では作業を行っていない場合は、殺菌庫や保管しているところから取って、きれいなものを拭き取りしている。ちゃんと洗浄されているか、殺菌されているかを確認することができ、間違ってはいないが、それが当たり前と思っていたので勉強になった。
商品収去は、店頭に並んだものではなく、検査用に準備してもらったものを作業場から受け取る。
微生物検査
コープおきなわ品質管理室の検査は、白衣の着用のみで手袋は基本的にしない。理由として、必ず手洗いと都度アルコール殺菌をしていれば清潔に保たれているため、問題ない。手袋をつけたとしても他のものに触れた後にアルコール消毒をしなければ清潔ではないし、人によっては手汗をかき、その手汗に触れてしまった方がよっぽど不衛生である、とのこと。
検査台は1台で、サンプリング、ピペッティング、スパイラル塗布などで区画分けされている。それぞれの検査は座った状態で行い、作業、検体が変わるごとにアルコール消毒を行う。
今回は店舗で収去した、弁当、和え物、太巻の検査を行った。
店舗収去品は、ごはん、太巻は25g、その他の焼き物、和え物、ポテトサラダは10g、他の食材に触れていない箇所をサンプリングする。
宮田の感想
口での吸い上げは誤飲などの恐れからうちでは行っていないが、操作を行っていた小橋川さん慣れており、私の電動ピペッターの操作よりかなり早かった。また、指も一緒に咥えて、誤飲しないようにしていた。宮平さんより指摘されたりんご館のガスバーナーの位置については早速改善した。他の検査室をみると、りんご館では当たり前と思っていたことが、当たり前ではなかったと気づくことが多い。しっかりと今回学んだことは取捨選択して取り入れていきたい。
あっぷるタウンのふき取り検査・商品収去の後に
総括 宮平さんから教わったこと
今回コープおきなわ品質管理室で2日間研修をさせていただき多くのことを学ぶことができた。点検や検査の技術面だけでなく、考え方や店舗スタッフとの接し方など、これから業務を行う上で大切なことに気づくことができた。
今までは検査時に基準外が出れば報告で終わっており、この項目で基準外になるということはどこが管理できていないというとことまで考えていなかった。また、考えるための経験がなかった。宮平さんより、そこを指摘できるようになるためには、工場点検、産地点検など様々な経験をすることが1番大事と言われた。今後のためにも時間を作って、ぜひ参加したいと思う。また、店舗の表示点検や手洗いの学習会など試験的にやらせてもらえないか提案もしてみたい。
多くのことを学ぶことができた2日間であったが、まだまだ学びたいと思う。