その1 鳥栖エコセンター 資源物の品質向上をめざして 

 

ハートコープさが 大坪敏幸

コープ九州 宗岡俊和

こんにちは ハートコープさがです

ハートコープさがは、コープ九州事業連合が管理・運用している、鳥栖エコセンターにおいて、リサイクル業務を受託しているコープさが生協の特例子会社です。私は、2023年6月から所長を務める大坪敏幸です。今回は、私たちのリサイクル施設と業務内容についてご紹介したいと思います。

 

鳥栖エコセンターの役割

コープ九州事業連合が管理・運用をするリサイクル施設が、鳥栖エコセンターです。


「エフコープ・コープさが生協・生協くまもと・コープおおいた」4生協の組合員から回収したリサイクル資源物「カタログ・飲料パック・集品袋・卵パック」などから不純物を取り除き、圧縮加工しています。回収した紙資源物については、「Cコアノンロール」の原材料に相当する量を大分製紙に売却しています。集品袋など、プラ系資源物を圧縮したものはリサイクル業者へ売却しています。

 

「鳥栖エコセンター」について詳しくはこちら。

 

プラ系資源物の圧縮作業の流れについて

たまごパックの場合

ラベルありとなしに分別します。汚れているもの。シールがはがされていないものは除去します。生協の産直たまごパックのみを回収しています。(市販品や素材の異なるたまごパックは回収していません)


シールが残るなど、除去対象のパック

除去対象をまとめたものです

たまごパックの「シール」や「のり」は異物として再生に適さないため、少しでも残っているパックは取り除きます。

 


不純物を取り除いたあと、減容圧縮機で、1個約40㎏の塊にします。

 

集品袋の場合


集品袋の中に入っていた異物

集品袋(配達時に商品を入れる袋)が入荷されます。不純物を取り除き、減容圧縮機で約30㎏の塊にします。商品の取り忘れも多いのです。中には「小さな化粧品」「大葉」「ちりめん」など厚みのない商品が入っていることも。細やかに異物の確認をしています。

 

紙類の計量→不純物の除去→圧縮加工については、ルポその2「カタログや紙パックのリサイクル 私の仕事を紹介します」でご紹介します。

 

不純物を取り除く 

 

品質の良い原料に加工するために

回収されたカタログと牛乳パックなどの紙資源物は、トイレットぺーパーの原料として利用され、100%リサイクル紙で作られるコアノンロールに生まれ変わります。

コアノンロールは回収した紙を溶かして製品化を進めるため、一定の品質を保持するには原料の紙資源も混ざり物はないことが重要になります。

 

 

 

資源物は出し方が重要 みなさんの協力が不可欠です

ぜひ以下の内容をご確認の上、回収のご協力をお願いいたします。

みなさんご協力をお願いします。

 

しょうがい者と健常者が一緒に活躍できる場です

 

ハートコープさがで働く社員は、2023年10月時点で8名ですが、6名がしょうがい者です。

私が3年半前に着任した時、しょうがい者は5名体制でした。その後、資源物の入荷量に対しての作業時間の削減や、しょうがい者雇用枠拡張の為、2022年10月に1名増員となり現在に至っております。

 

前述した通り、入荷してきた資源物から品質の良い原料に加工する為には不純物を取り除く作業が必要になります。コープ九州の鳥栖エコセンター担当の宗岡さん曰く、出荷先である大分製紙さんやリサイクル業者さんが「ハートコープさがから出荷された原料はクオリティーが高い」と評価くださっている、とのことでした。

これはしょうがい者6名が妥協を許さず、黙々と作業に没頭してくれている証で、異物除去の精度の高さがあるからです。大変うれしいことです。

社員の、しょうがいの度合いや種類は様々ですが、職場では和気あいあいとしており、休憩時間はおやつを食べながら、コミュニケーションを楽しく図っています。

会社設立から7年が経とうとしていて誰一人退職していません。すごくありませんか? わたしは素晴らしいことだと思っています。

 

今後もチームワークを大切にしながら仕事は少々ハードですが楽しくやりがいのある、そして笑顔の絶えない職場にしてきたいと思います。

最後に、しょうがい者と健常者が分け隔てなく一緒に活躍できる場がもっと広がっていけばいいなと思っています。

 


インターンシップ参加者に施設の説明を行う大坪(中央)。見学受け入れを行っています。

 

みなさんのひとつひとつが大きな力になります

 

2020年よりコープ九州で鳥栖エコセンターの管理運用を担当している宗岡俊和です。

鳥栖エコセンターでは主に、組合員から回収した資源物の入庫重量、取引業者との出荷実績と売却金額の確認、機器の保全管理、会員生協への還元金額の算出と情報共有、他リサイクル関連の関係者各位との情報共有等を担当しています。

 

大坪所長からもありますが、鳥栖エコセンターで再製品化される紙資源物は品質が高いと言われています。これは、組合員から回収される資源物が、生協から配達されたものであり品質が明確であること、組合員と担当者の協力により異物を混入させないこと、最終的に鳥栖エコセンターの作業で、細やかに異物を除去していることに尽きるからだと思います。

この品質により売却単価※が変化するのです。みなさんの協力のおかげで安定的なリサイクル事業が成り立ち、そこで働くしょうがい者の働く場が守られるのです。

 

※売却単価とは、回収して再製品化した資源物の品質や量に応じて、引取業者と協議して決定したKg当たりの買取価格です。

 

組合員のみなさんが生協に戻されるカタログ1冊、飲料パック1枚、みなさんがリサイクルに出してくれるひとつひとつが、結果として環境の取り組みとなり、しょうがい者就労支援の拡大にもつながっています。

ぜひ、リサイクルの輪に参加してください。

協同の力によって、ハートコープさがのみんなが、これからも、働きがいを持って元気に活躍することを願っています。

 


左から、山下拓人さん、大坪所長、宗岡担当。リサイクルの環を支えるチームのメンバーです。

 

ハートコープさが社員で、リサイクル作業を担う山下拓人さんのルポに続きます。

その2はこちらご覧ください!To be continued.

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