王子グリーンエナジー日南を見学して学んだこと
コープ電力 梶谷 智

はじめまして。コープ電力株式会社の梶谷です。
2025年の9月に静岡から福岡に引っ越し、コープ電力に入社しました。
生協のこと、電気のことをイチから勉強中です。(一児の父として育児のことも勉強中です。)
今回は、生協スタッフのみなさんに「コープでんき」の事業をより深く理解していただくため、電気の供給元のひとつである王子グリーンエナジー日南株式会社のバイオマス発電所見学会を開催しました。普段なかなか見る機会のない発電所の仕組みを実際に見ていただくことで、より説得力を持って「コープでんき」をご紹介いただきたいと思い実施したものです。コープ電力株式会社※が主催する見学会は2年ぶりの開催となりました。
※コープ電力株式会社とは
コープ九州事業連合の子会社として2018年に電力小売事業を開始。約1万2000世帯の組合員に電気を供給しています(2025年11月現在)。再生可能エネルギーの普及を通じて、原発に頼らない脱炭素社会の実現をめざしています。
【HP】https://www.coopdenryoku.jp/
【紹介動画】https://youtu.be/kp02LTjsk9E

向かった先は 宮崎県
日南市「王子グリーンエナジー日南バイオマス発電所」

今回ご説明くださった
王子グリーンエナジー日南株式会社 白濱美徳さん

参加者は「コープでんき」を各地域で推進する支所スタッフのみなさんです。
バイオマス発電についてレクチャーを受ける参加者
年間約1.8億KWhで一般家庭約6万世帯の電力供給を行っている施設です。

いざ、施設に入って見学開始です。

中央制御室 ボイラーは24時間監視を行っています。

蒸気タービン・発電室を見学

白濱さんが持つのは木片チップです。約60%は宮崎県産の杉材を使用。残りは熊本や鹿児島の木材を使用しています。
発電に使用する木片チップは主に残林や間伐材、いわゆる未利用資源です。

屋根付きのチップヤード。チップの水分量が燃やす際に大きな影響を持ちます。北海道の江別のチップより日南のチップの方が樹種の違いにより水分量が多いという興味深い話もお聞きしました。

上から見えるチップヤード こちらは木質チップが置かれています。
ボイラー上部では

怖くて立てないスタッフも…

ビルの約7階分に相当します

下から見たボイラー

画面中央奥のトラック わかりにくいですが、こちらはトラックダンパーと呼ばれ、荷台を傾斜させて燃料を受け入れる設備です。
運び込まれたチップが投入されています。1日当たり750~800t。トラックにして60台~70台分になります。

エフコープ 久留米支所 門永 康平
今回のバイオマス発電所の視察で感じたことは、単に発電所の見学ではなく環境問題を俯瞰して見ることの重要性です。
現在日本では森林管理や林業が問題視されています。日本の森林面積は約70%で天然林50%人工林40%となっています。戦後の政策で大量の人工林(針葉樹→杉や檜)を植林しましたが、安く大量で安定的に調達出来る外国産の輸入が盛んになり、国産木材の需要は低下し林業が衰退し森林を管理する人が減少しています。
森林管理(間伐)を行わないと日光が人工林(背が高い)に遮られ細い木が増え、他の植物(どんぐりやキノコ)が育たないだけでなく、根の張りが悪くなり土砂災害や水質問題にも繋がると言われています。また木のCO2吸収量は樹齢が若いほど多く吸収するため、人工林は定期的に有効活用して再度植林する必要があります。
日南のバイオマス発電所は宮崎県の木材を60%、残りは熊本や鹿児島産を使用しているため問題視されている輸入木材を使用してないことも重要な点でした(輸入木材は運搬時におけるCO2が多く排出されるため)。王子ホールディングスで森林管理を行い、製品を作る過程で発生した間伐材や林地残材を日南バイオマス発電所が使用して発電し電力を供給することは地産地消に繋がっており、環境問題だけでなく社会問題にも間接的に取り組めていると思います。
エフコープ 西港支所 恒吉聡児
今回の視察では、発電の仕組みや木材チップの調達地域との連携体制について詳しい説明を受けることができました。施設内では安全面や環境配慮の工夫が随所に見られ、循環型エネルギー事業としての完成度の高さを実感しました。
また、バイオマス燃料の品質管理や発電効率を高めるための設備の話など、日頃の業務では聞くことができない専門的な内容も多くありました。
循環型社会を目指すうえで再生可能エネルギーがいかに重要であるかを改めて実感するとともに、私たちエフコープにとっても、エネルギー事業を推進する意義を再確認する機会となりました。
今回の視察を通じて現場を自分の目で見ることの重要性を改めて感じました。得たことを組合員に伝わる形で活かしていきたいと思います。今後もコープでんきの知識を深め地域に貢献していきたいと思いました。

まとめ
今回の見学では、廃材や未利用材を発電に利用し、同時に森林の保全・管理も行う――という、「コープでんき」が目指す循環型社会の仕組みを理解していただく良い機会になりました。
見学のなかで白濵所長が「ブラックアウト(停電)にならないよう、安定して電気を届け続けるために日々頑張っています」と語ってくださいました。環境への配慮と安定した電気供給を両立させるための努力を目の当たりにし、電気のありがたさを改めて実感できたと思います。
コープ電力では2024年4月より、ご契約者からいただく電気料金の一部(50kWhごとに1円)を、王子ホールディングス株式会社が保有する「王子の森<九州>」の植林活動へ寄付しています。
詳細はこちら
「コープでんき」に加入することで、いつも通りに電気を使うだけで<再生可能エネルギーの活用>と<植林によるCO2吸収量の増加>に貢献できます。環境問題に少しでも関心のある方にはぜひ加入をご検討いただきたいです。
※取り扱い生協はエフコープ生活協同組合、コープさが生活協同組合、生活協同組合くまもとのみとなります。
コープ電力はこれからも、より多くの方に電気そのものについて考えるきっかけをつくり、「環境にやさしい電気」をお届けできるよう取り組んでまいります。