その2 商品が店舗に届くまで 冷凍食品編

 

 

商品が店舗に届くまで その2

コープ九州 上田千歳

 

氷点下の世界で作業する人 移動する商品

 

新しいお店ができることをきっかけに、商品がお店に届くまで、どのような流れを経ているのか見学させていただきました。前回は常温の商品=「ドライ商品」が物流の倉庫からお店に向かうトラックに積載されるまでをご紹介しましたが、今回は冷凍の商品の流れを知りたいと思います。

「鳥栖冷凍流通センター」氷点下の世界での作業の連続

 


納品された冷凍商品が一堂に集まっています。マイナス25℃の部屋に積み上げらえた商品たちです。

配達でお届けする無店舗事業(トラックで商品を配達する事業)の商品と店舗の商品が一か所に集まっている様は壮観です。

 


各店舗の発注に合わせて、商品を振り分ける作業は2℃の部屋で行います。ここで人の手によって仕分けをされます。手早い作業が行われていました。ドライの商品と同様、遠方で出発が早い生協から作業を開始します。


この日、取材時間帯はララコープの仕分け作業中。お店ごとにセットされています。

商品を入れた後、冷気がしっかりボックスの中で循環するように冷凍蓄冷材やドライアイスの配置が考えられています。ドライアイスを格納しているケース一つをとっても考えられて採用されていました。

冷凍商品をお届けするための積載用ボックスも進化しています。実際に作業を行う人たちの意見を聞きながら、機能面はもちろん、操作性、コストを鑑みて、新しい積載用のボックスを取り入れるなど工夫されていました。

上記写真は、最新の保冷ボックスPVP冷凍ボックスです。断熱材に工夫を行うなどして温度を保ちつつ、使いやすさも考えられています。要望を出しながら、製造会社にオーダーして作られているそうです。このボックスはそのまま店内に移動させます。低温を保ったまま冷凍ショーケースに並べられるので、コールドチェーンが切れることはありません。



九州の生協の物流を担っているCXカーゴ鳥栖冷凍流通センターの主任伊藤さんとコープ九州須藤さん。

取材の日も一度導入した後も、使い勝手に問題がないか、改善の余地がないか話をされていました。


仕分けが終了したら、出荷を待つ間、マイナス25度の部屋でさらに冷やし込みを行います。生協別に出荷を待つ冷凍食品たち。コープおおいたふらいる店に向かう直前の商品。

画中に何が入っているか、外から見て分かるようになっています。エフコープ花畑店の「水産」「惣菜」「冷凍食品」


トラックに積みこまれました。こちらにドライの商品も載せて、店舗到着の時間を逆算して出発します。

最後に 教えて!須藤さん


17年間店舗の物流に携わってこられたコープ九州の須藤さんに質問してみました。

Q:店舗に関わる物流について、気を遣っている事とはなんですか?
A:納品品質を高めることです。 ドライバー不足、労働者不足、2024年度問題など物流を取り巻く環境は更に厳しくなっていきます。このままでは商品を届けられない日が必ずやってきます。事業継続のために今の内から物流のスリム化を更に進める必要があり、店舗現場の作業効率化と合わせて改革改善を常に考えています。

Q:お店のオープンに携わる上で大切にしていることなどありますか?
A:無事にオープンが出来るように、オープン後の日常にて問題が発生しない様に確認と管理・支援しています。


かすや店開店直前 商品を受け取り搬入する須藤さん

上田の感想

物流に関する小さな機材一つとっても以下に関わるスタッフの負担が軽減するか、考えた上での工夫が積み重ねられていることが分かりました。共同購入の商品が自宅に届くまでとはまた違った人の手の重ね方があるということが分かり、ありがたい気持ちです。品温管理に気遣いっていただいた商品をおいしくいただけるように、消費者として注意を払いたいと思います。今回取材にご協力いただいたCXカーゴのみなさま、須藤さんありがとうございました。

 

 

 

 

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